逃げ場なし

鈴音「高川、今日、本よんでね」
高川「今日は、昼からかめさんのお母さんたちとお話し合いだから、読めないんだよね」
武琉「今すぐよめばいいしょ」
高川「日誌を書かなきゃならないから無理だよ」
鈴音「そんな仕事、樋詰にやらせればいい」
武琉「そうだ、そうだ」
樋詰(かたわらで）「…(苦笑)」
武琉「この間さ、この次は絶対よむって約束したしょ。だから、今日はだめ。絶対よんで！」
高川「アー、そう言ったね～。ウーン、読む、読む」

顔、洗った、洗わない

「七夕って何の日？」
「お星様を見る日。色紙にお願いを書く日」
と、詩穂が答えると、願い事が次々に出てきて大盛り上がりでした。
もぐって泳げるようになりたい　と思っている子が多いようなので、
「朝、顔を洗うとき水に顔をつけて手で洗うといいよ」とアドバイスをすると、
「顔、洗ったことない」
「…？　どうやってるの？」
「拭くだけ」
「明日から、水で顔を洗ってごらん。水が恐くなくなるよ」
　翌日からの朝の挨拶…。
「今日、洗ったよ」
「今日、洗ってこなかった」

子どものつぶやき　宮田 彩希（２歳）

(着替えを取りにホールから第二園舎へ　行ったときのこと）

「部屋、くらいね。電気、ねむっているのかな。電気さん、電気さん、起きなよ～」
ヒモを引っ張ると、一つ点いた。
「あっ、起きた！　もうひとつ、起きて～」
もう１回ヒモを引っ張る。
「あっ、起きた！」
電気を消して部屋を出るとき、
「電気さん、おやすみ～」