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かもめニュース

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2017年度〜2021年度

2020年度vol30

かもめの冬支度

 11月に入り、2週に渡り海かもめワォーの森と子どもたちの遊びの拠点となる場所のペンキ塗り、修繕、補修作業が終わりました。たくさんのお父さんたち、勝さん、OB父、職員の力と匠の技により、ウッドデッキが生まれ変わりまた安心して遊べる事に心より感謝いたします。ありがとうございました。
 毎年、1月中旬くらいから山小屋「はるか小屋」を幼児組が冬の生活の場として1ヶ月程過ごしています。先月、お父さんたち、勝さん、職員がそこの薪ストーブに使う薪割りをしました。昨日は、子どもたちの出番です。薪をはるか小屋の床下に収める作業をしに集合。

 登園するなり「あれはなんだ!?」と大きな釜の前に集まります。「水入ってるよ」「お風呂かな!?」「温泉だ」「火つけるんだ、木ある」年長の絢斗が、「火をつけたら湯が温まるんだよ」と熱弁。さすが物知りです。集まったみんなは、それに「うんうん」と納得していましたよ。なんと「五右衛門風呂」があり、子どもたちの想像は掻き立てられ、「ひとっ風呂浴びてから、仕事行こうかな!?」と賀久のお母さんが嬉しそうに言って出かけていきました。
 勝さんがチェンソーを持ち音が鳴り響くと、子どもたちが集まります。子どもたちは、これを見るのがほんとに大好きです。切り落とされた木を台(薪割り用の木の台)に置き、斧を振りかざしストーンと落とすと、スパーンと木が割れます。「オ~!!」子どもも大人もお見事としか言えない姿に歓声が上がります。子どもたちの目は、キラキラ見開き「この歓声がたまらないな~」と勝さんの顔はご満悦!勝さん、年齢をつい忘れてしまう職人技と体力に脱帽です。作業の終わりには、焚き付け用の厚さ1cm長さ15cm弱の板を手斧で細切りにする技も見て「なんか、お料理してるみたい」と声が出るくらい(まるで千切りしてるみたいでした)その通り、その鮮やかな手さばきに息をのみました。
子どもたちの熱烈コールに応え、保育士たちも挑戦しましたがなんと難しいこと。石田は、あわや指を切り落とす寸前!!「うわっっっ!」見ていた保育士も「石田さん・・・」と思ったようです。トホホ・・・。「阿部、次やって!」とせがまれ、挑戦。細く切れなかったものの「阿部、上手!」と言われ嬉しかったです。見るのとやるのとでは、大違いでした。そんな、弟子になりそうもない保育士を微笑みながら見守ってくれる勝さんの影ながらの支えにいつもありがたく感じています。

~くじら組~

 昨年、かめ組だった時の山小屋生活で年長さん(今の1年生)がいない時に薪担当(床下から床上へ運び、薪箱に入れる)をしたこともあり、薪を運ぶ人、積む人とスムーズに決まりました。
 森しずくは以前住んでいた家が薪ストーブだったことや、園舎管理委員会でのお父さんたちの薪割りを見たこと、その時に卒園児の子どもたちと一緒に薪運びの仕事をしたということで張り切っていました。みんなに「こう積もう」「薪持ってきて」と声をかけます。そしてその後はしゃべりもせず、黙々と仕事をしているのです。いつもと目が違う!!薪が残っていないか確認し、残っていた薪に気づきまた積み上げたり、薪の下にあったブルーシートを片付けたり、最後までやる働きっぷりには驚きました。
 みんなの人気者の勝さん。勝さんが来るとすぐに「まさるさーん!」と大きな声で呼び、何かあると「勝さんに聞こう」などと、とにかく遠くにいても「まさるさぁぁぁぁん!!」な賀久。勝さん愛が強いのです。
 勝さんがチェーンソーや手斧を持つと「何が始まるんだっ!?」と集まってくる子どもたち。昨日は手斧でポン・ポン・ポンとリズミカルに焚き付けを作るところを見せてくれました。「おぉ~~!!」と歓声が上がります。すると絢斗、まだ何を作っているか知らないはずなのに「焚き付けだ」と言うのです。え~~~!!!絢斗知っているの!?!?と大人がざわめきました。(私が一番驚いていた・・・!笑)
 山小屋から帰る頃には「今日お弁当だったらよかったな~」「山小屋でご飯食べたかった」と口々に言う子どもたち。今から山小屋生活を楽しみにしているようです

(市村 記)

~かめ組~

 大きなボストンバッグを持ちやってきた凛子「今日から山小屋だと思って間違った」雪が降り、山小屋の生活だと思ったようですね。慌ててでも自分で準備するなんて大したものです。美優は去年の経験から、張り切って米ぞりを持ってきて見せてくれました。楽しみの気持ちが伝わったよ。薪運びが始まると、1本ずつ持ってくる子、2本持ってくる子の中、千夏がひと際光っています。「ハイ~」声も頭のてっぺんから聞こえるほど。5本6本を両手でまとめて、休むことなく次々と床下へ運んでくる姿に感心しました。それも楽しそう、働くことが遊びと変わらないんですね。どの子も最後まで飽きることなく楽しんで運びました。日頃、遊びが変わってきたかめ組、とにかく何をするのも楽しくてしかたない、それが薪運びでも見られました。
 作業が終わると今度は雪合戦の始まり。場所が変わってもみんなですぐに集まって遊べるってホントにすごいなと感じました。張碓に帰ると結菜が「明日も山小屋?」と聞いてきました。本当に山小屋生活が待ち遠しいんだな~。

(石田 記)

~かに組~

 かに組は初めての山小屋生活、「薪って何に使うの?」というところからのスタートでした。かめ・くじら組がどんどん運んでいくところを見て「やってみよう」という気持ちになったかに組のみんな、それぞれが運び始めました。自分は力持ちだと普段からよく言っている大喜は大きく重たそうな薪を持ち上げます。よろよろっとしながらも最後まで運び、置く時には「うんしょ~、はぁ~っ」と声が出るほど。全身の力を使ってることがよく伝わってきます。ある程度運ぶと久しぶりの山小屋で遊び始める子どもたち。山小屋は張碓よりも雪が積もっているし、おまけに焚火台、五右衛門風呂もあるんだから遊びたくなりますよね。でもどこからか鳴り響くチェーンソーの音が聞こえるとぴくっと反応して勝さんの実演のところに跳ぶように集まっていきます。薪割りや焚き付け作りを目の前で見て、とにかく興味津々。勝さんが「まさかり持ってきてくれるかい」と言うとぴゅ~っと斧の所に走っていった歩雅は「マサル~!持ってきた!」と、勝さんとすっかり友だち気分!?勝さんの見ていて気持ちのいい焚き付け作りには「きゃ~っ!」と目をキラキラ、満面の笑顔で那帆は大興奮でした。
 労働とまではいかないけれど、なにか面白そうなことが始まるとすぐに飛んでいき興味津々、そしてやってみる、3歳児らしい姿を見ることが出来ました。初めての山小屋生活楽しみだね!
 そんな私も薪割りに挑戦。(以前もやったことがあるのですが、約3年ぶりでした。)「こんなに斧って重かったかな?」と思いながら一振り。ガツンッと鈍い音を出して見事斧の柄の部分が木に命中!ありゃ…こんなはずじゃなかったんだけどな~。気を取り直してよいしょ!見事、パカーンと気持ちよく割れました。(割れやすいところを師匠に教えてもらったのは子どもたちに秘密です。)あ~よかった、と一安心。そのあとも何回か割り、子どもたちの歓声にスターになった気分で薪割りを終えました。まだまだ修行が足りない勝さんの一番弟子のなつほでした。小牧も挑戦してみましたが、この小さな焚き付けが大きな薪に火をつけ、一冬の山小屋を暖めてくれることを子どもたちと体感するのが今から楽しみです。

(湊 記)