ツリーハウス通信5 – ツリーハウスはみんなの心の結晶
ツリーハウスはみんなの心の結晶
ツリーハウスを目出度く完成させたのは、みんなが提供してくれた労力・技術、そしてお金。”力を合わせると、こんなことができるんだ”という驚きを感じ、子どもたちが飽きもせず遊ぶ姿を見て、やってよかったという満足感を覚えます。
建設資金は多くの方から寄せられました。在園父母、OB、かもめ職員、かもめ保育園、それぞれからの志に感謝、感謝です。
今までにかかった経費は17万4千円。主なものは、木材10万円、塗料2万5千円、ロープ・ネット2万7千円などです。当初、「10万円くらいで」、ということで始まった話しですが、かなりオーバーしました。しかし、何とか間に合いそうです。
「 これからでもいい? 給料が出たら少しカンパするつもりだけど…」とか、「今度の年金が出てから」とか言ってきてくれる方がいます。カンパ受付窓口はもう少しのあいだ開けておき、ありがたくお受けします。今後も維持費が必要だし、遊具も増設したい。そのために役立てたいと思います。(会計の管理は、山内(母)・宮田(母)・高川オジさんが共同で当たっています)
“防雪テント”取り付けたよ!
ツリーハウスの雪対策が頭の痛いところです。シートを片流れにしてデッキを覆い、雪が降る片っ端からサラサラと流してやる、というのが最初の構想でした。
しかし、それでは海側から吹き上げてくる風をまともに受けて、シートが保ちそうにない。”弱ったなぁー”と、寝床でうつらうつらしながら考えているとき天啓がひらめきました。”そうだ、両流れにして風を逃がしてやるように張ればいい! それだと、冬でも「下界」を見下ろすことができるぞ。”!(^^)!
で、今泉・高川両ジイさんの奮闘により、写真のように仕上がりました。なかなかいい!
うまくいけば、「ジイさんパワーも大したモンだろう!」と胸を張れる…が、正直を言うと、強い風に持ちこたえられないだろうという思いが強い。その時はその時。丈夫なシートに取り替えてもいい。最後は、みんなの知恵を出し合えばいい。
炭ができたぞ~~!
11月16日、いよいよ窯出しの朝を迎えました。
時折、空から冷たい雨が落ちてきますが、そんなことは正に上の空。心は、炭の仕上がりはどうか、期待と不安でイッパイです。うまく焼けているといいなぁ。白い灰しか残っていなかったらどうしよう。
みんなが揃ったところで、「ヨイショ」と蓋を開けてみる。
「ウワー、できてる、できてる!」
「すごい、すごい!」
一斉に声があがります。原木の3分の2か半分くらいに縮んで、カッチリ締まった炭になっていました。みんな、感動の面持ちです。木の年輪がしっかり残っているのもあるし、光沢を見せているのさえあります。
子どもも大人もみんなで、自分の作品の出来栄えを確かめるように取り出します。出しても出しても尽きません。こんなにたくさんの木を伐った子どもたちはエライ!
子どもたちが身体ごと窯の底に入り、細かく砕けた炭をかきだし掬い上げます。顔も衣服も真っ黒ですが、瞳は生き生きと輝いています。大人も、炭ごときに何だか幸せそうでした。
炭焼きの日、火を止めたのは、夜の8時過ぎ。窯を粘土で密封します。その時間まで付き合ってくれた真花と亜弥美は、将来は左官屋になってもいいかと思うくらいの鮮やかな手つきです。
それに引き替え、オジさんは4時過ぎ(?)から飲み始めた酒のせいで、手つきもあやしげなら、足どりも覚束なかったそうです。
それで、いつ家に帰ったか全然覚えていないんですが、真夜中、夢かうつつかあることを思いだして、がばと起きあがりました。
密閉するべき場所を1か所忘れていた!。みんな灰になっちゃってる。青くなって車を出して窯を見に駆けつけました。40段の石段を一気に駆け上り、ランプで問題の場所を照らしてみたら…、アァ、よかった! チャンと塞いであった。
気が抜けて、ベンチに腰を下ろして空を見上げると、中天に皓々と月が輝いていました。葉を落とした裸木の、網を巡らしたような梢を漉して月光が降ってきます。寒さで身震いが起きるまで眺めていました。