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かもめニュース

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2017年度〜2021年度

2017年度 Vol37

『かに乱拍子がきた』

 先日張碓園舎に乱拍子の獅子舞いが来てくれました。かに組にとって楽しくもあり、恐ろしくもあり、かなり刺激を受けたようです。
 大人の腕をつかんで身をひそめるようにして見ていたはずの晃之介は、後日家で獅子舞いの頭を2つも作ってきて皆に見せて、舞ってくれました(先日のニュースでもお知らせしました)。
 するとその後日創也が同じように作ってきたものを身につけて一人で舞い踊り、友達の頭をかじってくれました。「こっちもかじってー」「つぎやらせてー」「このこもかじってくださいー」と大人気でした。
 そして、また後日、栄祐も自作の物を作ってきて皆に見せて嬉しそうにしています。他の子も「うちにある」「つくったのあるー」など口々に言っていたかと思うと、今度は怜旺に心奈にかめ組の将雅にと、獅子舞いは増え続け舞踊っています。狭い山小屋は手拍子に「ピーピードンドン」の声に大騒ぎです。子どもたちの「やりたい」があふれたとても楽しい時間となりました。
 本物の獅子舞いを観るという体験を通して刺激を受けた心ども達の気持ちが動き、イメージが膨らみ、作る、踊る(再現する)、友達と関わる、真似をする、また皆で楽しむ、という展開が心はじける3歳児の姿として見られました。

『かに組 山小屋日記』

「これからここにずっといるの?」山小屋初日に与人が聞いてきました。「ずっとここで遊ぼうね」と言うと笑顔がはじけて、山小屋生活がスタートしました。
 張碓でソリ遊びをしていた時は、大人の大ゾリを目当てに、自分のソリを持ってくる事をしない。雪の中に鍋やフライパンを持ち出して座り込んでごっご遊び。「さむい…」と言ってすぐに室内に入ろうとする等々…はたして山小屋で5週間も暮らせるのかなー??と大人は心配でした。その心配通り、山生活がスタートした頃は、一度坂を滑り降りるとなかなか登ってこられない。小屋前広場にはかに組集団が鎮座。座り込んでおしゃべりしてなかなか立ち上がれない。「てがつめたい…」「あしがつめたい…」と泣く。そんな姿の子もやはりいました。
 どうしたものかと大人は考えました。一度も寒いと言わず坂を登る日向に「早いね、もう登ってきたの」と声をかけたり、「あつくなってきた」と坂を登るひよりには、「たくさん滑ってるものねー」と力を認め、寒がりの夢芽がスピードつけて滑り降りる姿を「見てー夢芽ちゃん速いねー」と皆に知らせたり坂の途中で登る足が止まっている子には「どっちが早く登れるかな?」と競争したり、歌を歌いながら、時には「熊が出たゾォー」と脅かしてみたり。
 なんとか、ソリ遊びの楽しさを満足するまで味わえるようにと、色々工夫してきました。身体が暖まるようにと、食事や身支度の見直しを知らせると、早速対策を考えてくれた家庭もたくさんありました。
 そんな中、もう山小屋生活が後半となった今は…大ゾリ専門だった二咲、玖宥、円心も自分でソリを持って歩く姿が見られるようになっています。 もう一回、もっと滑りたい、と言う気持ちで、どんどん滑って欲しいですね。
 寒がりの游月は「てがつめたかったけどがまんしたの」と、泣かずにソリを持ち歩く姿がありました。いっそう逞しくなって遊びを続ける力がつくのではないでしょうか。
 成竜は「いっしょにすべろうー」と大きな声で友達を誘っています。つながり滑りや競い合いをする中でもっと友達関係も育っていくでしょうね。
 怜旺は、力強い足取りで登り、年長さんのそり鬼ごっこにも加わっています益々自信や意欲を持ち活発になっていくことでしょう。
 ちひろは滑る回数は誰にも負けません。休みの日にも家族で滑りに来るということです。今は一人滑りの方が好きですが、これからは友達と一緒に滑る楽しさも見つけていけると思います。
 杏示、与人、心奈、栄祐は、滑る事は大好きなようです。登る途中で座り込んだり、おしゃべりしたりして足が進まない時があります。そんな時は、年長さんから「はやくいって」と檄が飛んでくるのです。すると、慌てて走って登っていくという姿があります。というように、一人ひとりの姿で言えば、育った姿もあれば、さらに、課題もいくつかみられるという状況です。
 まだまだ氷点下の気温が予想されます。たっぷりの栄養と睡眠をとり、天候に合わせた暖かい身支度で寒さを乗り越えた「たのしい」を味わえるように冬の遊びを続けましょう。

(記:畑中)