2019年度 Vol13
かめ組の夏!!~4歳児の日誌より~
かもめが飛び交う見渡す限りの海と空。こんなところで遊べるなんて素敵でしょう!7月中はかもめの子以外に訪れる人はいなく、まさにマイビーチでした。はじめは気温も水温も低く遊びはもっぱら砂浜です。跳んでも転んでもケガをしないので、思いっきり遊びを満喫します。リズムも潮風を受け、海水を浴び、どこまでも走れて気持ち良い!
7月19日付け朝日新聞に「野球後進県だった岩手から、近年は規格外の投手が生まれている」という記事がありました。突き抜けた才能を育む土壌は何かと追及しています。「遊ぶ環境が違う。東京の公園なら平坦で守られながら遊んでいる。田舎だと山や川でバランスをとることを体が覚える。」「大谷選手は中学時代、練習は土・日のみで激しい練習とは無縁だった。」この記事を読んでかもめの子たちも恵まれた環境で育っていることを実感しました。「背を伸ばすには運動、栄養、睡眠のバランスが大切」という医師の言葉も引用されていました。
7月24日
高い砂山を作り、それを飛び越す。遠くに飛べないと真下は砂を掘った時に出来た海水風呂?にボチャン。 遠くへ飛び越せればどこに落ちてもスリル満点。次は砂山をたくさん作り、板を渡して平均台、さらに(斜め板)の登り下りして最後は砂山から飛び降りる。子どもが喜ぶこと喜ぶこと。そして飛び降りるごとに距離が延びることに驚かされました。「雄貴、すごく跳べたね。年長さんみたい」と聞いた賀久が、競争心に火が付いたのか心配するほど何度も挑戦。ついに「雄貴より飛べた!」
それ以降、賀久の表情がかわり声も生き生きしてきました。前日までは給食があまり進みませんでしたがその日は1番に終わりました。そして、みんなが食べている所を見回り?「遅いなぁ~」と言って回る姿に吹き出してしまいました。その姿は今に続き、何事にも意欲的です。
7月25日
今日はちょっと波が荒く、砂浜には小さな「川」が出来ています。泡がぶくぶく表面に立ち、誰かの「温泉みたい」という一言から「大きな温泉を作ろう」ということになりました。みんなのスコップの使い方の上手なこと!! ただ、小さな温泉の壁はちょっと荒い波に簡単に壊れてしまう。そこで、「もっと高くしよう」「全部山にしたら水が入ってこないから一ヶ所穴をあけよう」、「こっちはもっと深くしよう」、「温泉を2つ作ろう」などと子どもたちの目が輝き出し、大声になってきました。海からバケツで黙々と運ぶ絢斗としずく。「重たくないの?」と聞いても動きを止めることなく運び続けます。その横を見ると、大きな温泉の中に小さな温泉を悠志が1人で作り、満足そうに浸かっています。そのうちに、「出来た出来た、かめ温泉」と1人が踊りだすとつられてみんなも踊りだし、「かめ温泉! かめ温泉!」と大合唱。
かめになって担任も2人とも変わり新しい友達が3人も入り、なんとなくバラバラ感がありましたが砂遊びで力を合わせていくうちに、つながりが深まったようです。この力を日々強くしていきたいなと感じました。
(髙川 記)
海、楽しんでるよ!!~子どもたちの様子から~
Aは初めての海生活です。初めの頃は海に入ってもすぐ上がって砂浜で遊ぶ時間が多くありましたが、友達とスタイロフォームボードに乗って遊ぶようになり、今ではビート板につかまってバタ足したりエビ獲りをしたり、友達と遊ぶことを楽しんでいます。獲ったエビはまだ食べていない…ので、今度チャレンジしてほしいな~。
しずくは、ある日年長の日向と与人がみんなの前で泳ぎを披露したのを見て、それに刺激を受け、それまで顔をつけられなかったのに、その日から顔をつける、次の日には潜る!!毎日変化していて、今では大人が作ったトンネル(足の間)を潜ってくぐったり、網を片手に泳ぎながら魚を探したりと、まるで尼さん!?お弁当の日に「水着のまま浜でお弁当食べよ~」と伝えると、「そしたら食べた後もいっぱい遊べるね!」と雫。そんなこと思っていたなんて嬉しいな~。負けん気が強いので、友達が潜ったり泳いだり出来るようになると「雫も!」と張り切って挑戦。潜った当初より長い時間潜れるようになり、友達と手をつないで潜ったり(仰向けで潜ったり)、水中ジャンケンをしたり、遊びが増えてきています。水がたくさん顔にかかるのを嫌がり、網の棒につかまるけど顔をつけなかった彩恵ですが、今ではなんとビート板なしでも泳げるようになり、いつも最後の最後まで海に入って遊んでいます。そして大人に「投げて!」と言って投げられて海に飛び込むのもへっちゃら!璃子も初めの頃は網の棒につかまってバタ足をしていましたが、力を抜くのが上手いので「璃子泳げるんじゃない?」と言ってみると、「家のお風呂でも潜ったりしてるよ」とのこと。
顔をつけ、その後にすぐ棒なしでも海に潜りましたよ。それには驚き、すごいすごい!と声をあげてしまうほど。今では支えがなくても一人で泳いで自由自在です。海にずーっと入っていて、遊びを楽しんでいます。
(志部谷 記)
女子チームが潜ったり泳いだり出来るようになり、今度は3人で手をつないで泳いでみたり、水中ジャンケンをしたりと遊びが毎日変化してきています。それに刺激を受けた男子チームも面白くなってきました。
ボードの上で手をつないで「お猿のかごや」を歌うのがみんなも楽しいようです。途中で大人がボードを揺らすと「おっとっとっと~」と言いながらバランスを取り、落ちないようにしています。でもバランスが崩れて海に落ちたとき、「あははは~」と笑っています。あまりボードに乗っていなかった雄貴も「キャッキャッキャ」と笑って遊んでいます。飛び込みが出来るようになった子も多くなりました。陽翔は水に抵抗があり全身浸かることが出来なかったのですが、今となってはボードから「行くよ!」とダイナミックな飛び込みです。壮真も初めは海に近づけず、遠いところからみんなを眺めていましたが、懇談後に「シャワーで顔洗える」と言って水でも洗えるようになりました。それにはクラス全員が「おお~!」と驚き、自分のことのように喜んでいました。その次の日には海に入れるようになって、今では水中メガネもつけて海に顔をつけています。壮真の日々の変化には本当にびっくり!
そして何より驚いたこと、それは体の変化でした。天候が悪く、幼児組が張碓園舎に登園し、幼児3クラスでリズムをしました。「トンボ」の最後で片足をあげてピタッと止まれるようになった陽翔、「逆かめ(仰向けになり膝を立て腰をあげるリズム)」では自力で支えられなかった絢斗が、海での遊びを通してふらつくことなく自分の力で支えられるようになっていたり、「雑巾がけ」で今までは膝をついてしまい端から端まで進めなかったA・悠志が一度も膝をつかずに端まで行けたことに本当に驚き、遊びながら体が作られていくことを改めて感じました。
海水が浜に押し寄せた小川でビート板を押しての競争が雑巾がけに似ていて、それが子どもたちは楽しくてずっと遊んでいたのです。そこで力がついたのだと思います。
<遊び>がこれほどまでに子どもを変えるのか!!と感動しています。北海道の短い夏、この夏の時期を大切に、思う存分遊んでいきたいと思います。
(市村 記)
にくじゃが じゃがバタ おでんのおじゃが
みんなだいすき おじゃがじゃが
にくじゃが じゃがバタ おでんのおじゃが
みんなだいすき おじゃがじゃが
北の国からきたんじゃが
泥にまみれたこのからだ じゃが
一皮むけばまっしろだ
じゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃじゃ
おじゃがじゃが
子どもたちの大好きな歌です。
「じゃじゃじゃ…」のところが特に楽しくて思わず口ずさんでしまいます。