自然の中での遊びについて
自然相手に遊べる最高のフィールド
流れる水に触れ、野の花に見入り、草や木の芽の匂いを嗅ぎ、木の実を採って口にし、様々な鳥の声を聞く・・・春には雪解け水が流れ、美しい花が次々と咲き、夏から秋には、木の実(くわ、山ぶどう、野いちご、栗、こくわ)がたわわに実ります。周囲の自然は季節に応じて豊かな彩りを見せてくれます。
昆虫がそこかしこに飛び回り、いろいろな鳥が訪れるます。冬には毎年エゾリスがかもめホールのすぐ隣に来て餌を頬張ります。生き物の姿を間近で見たり、触れたり、感動体験できる魅力的なものがあふれていると言えます。豊かな自然環境の中で、子ども達はその五感を働かせて探索し、自らの感覚を育てていきます。
虫を追いかけたり、林の中での木登りや、つるのブランコ、かくれんぼ などなど、仲間と共に楽しい遊びに興じているうちに足腰を鍛え、遊びのルールを身に付け、仲間との共感を育てていきます。
春 ~春みーつけた~
頬にあたる風がやさしくなった頃、手袋も毛糸の帽子もいらなくなった子どもたちは、冬の終わりと春のはじまりを見つけに散歩に出かけます。雪解けとともに木々の芽吹きを見て、新芽がふくらんでいくことを発見する子どもたち。毎日変わる風景に子どもたちは敏感です。
しいたけの「ほだ木」を切って菌植えをする年長、カタクリの群生を見つけに遠出することも。おたまじゃくしをつかまえたり、虫取りをしたり、たんぽぽを摘んだり、どろんこで遊ぶ園児たち。畑おこしの合間をぬって、春の山の恵み山菜を採って園へのおみやげに。子どもたちの採った、うど・笹の子・わらび・三つ葉・よもぎなどが食卓に並びます。土の中でじっと力をたくわえていた山菜は、人間が冬期間に消耗したエネルギーを補い、運動不足や野菜不足によって体内に溜った毒素を解毒する作用があります。
カッコウが鳴いたら枝豆の種植え。畑仕事も花壇作りも本格化します。園のまわりの桑の実(どどめ)が色付きはじめ、食べごろになるのが待切れずに、まだ甘酸っぱい実を頬張る子どもたち。どどめが赤から黒く熟して来る頃、夏はもうそこまで来ています。
夏 ~波と遊ぶ~
夏の日ざしが眩しくなる頃、かもめ保育園は『海かもめ』に姿を変えます。海かもめとは、銭函海水浴場そばの『海の家』で、6月下旬から9月上旬まで約2か月間、浅瀬の海で保育をします。園庭に設置してある大きなプールでももの足りない子どもたちは「待ってました!」とばかり北国の短い夏を思う存分海で楽しみます。
波とたわむれ、えびを採ったりもぐったり、一日中輝きながら遊ぶ子どもたち。海に慣れていない小さな子どもたちも、波打ち際で「砂遊び」や「貝拾い」と少しずつ水に親しんできます。
目の前に広がる青い海、水平線、飛び交うかもめ達。毎日違う海の色や美しい夕焼けは、子どもたちの脳裏に何を残すでしょう。本物の自然を直接味わうことのできる子どもは、幸せに満ちあふれています。
秋 ~運動の秋・収穫の秋~
【運動の秋】秋はクラスごと子どもたちの成長を見る、大きな節目の時です。 大きいクラスの子は、春香山、定山渓、塩谷丸山と紅葉の色付く山々に登山もします。日頃の遊びの中でつちかった、足・腰の強さを見せてくれます。
かもめ大運動会は、0才児から年長までの園児が、今まで毎日一つ一つ積み重ねたリズムの発表の場でもあります。元気よくのびのびと運動する子どもたちの姿は、輝きに満ちています。
【収穫の秋】畑で育った大根・芋・枝豆などを収穫します。大根抜きは絵本「大きなカブ」さながら「うんとこしょ!どっこいしょ!」と力を合わせて一日仕事。採れたての野菜は、子どもたちの手で漬け物に。冬への大事な準備の一つ。
園のまわりや近くの山では、山ぶどうがたわわに実り、木登り名人たちが大活躍。たくさん採れた年には、ジャムやジュースにしておやつの時間に楽しみます。小さい子どもは「どんぐり拾い」や「栗拾い」に夢中。ポケットを一杯ふくらませて誇らし気です。雪虫が舞う頃、子どもたちは秋の深まりと同時に冬の訪れを感じます。
冬 ~みんな雪ん子~
冬でも思いっきり自然と遊びます。林の中での「かまくら作り」や「イグルー作り」「ソリ滑り」。根雪になってしばらくすると、雪のおかげで歩きやすくなった林の中を探検します。野生のリスに会えることも。春香山の山麓にある『春香小屋』を借りて、周辺で遊ぶロングコースのソリ滑りは、超ダイナミック!!雪を踏み締め、飽きることなく長い坂を何度もソリをひいて登る子どもたち。遊びの中で強い足と腰、そしてたくましい心が育っていきます。
クリスマス会では、サンタさんのクリスマスプレゼントの他に、毎年プロのアーティストによる『ピアノコンサート』や『演劇』などを間近で鑑賞します。給食職員のアイディアたっぷりのクリスマス料理は、毎年子どもたちを驚かせます。