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食育

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食の学習会

食の学習会イメージ

親と保育士が共に学ぶ、食のあり方

 かもめ保育園では「食の学習会」が定期的に行われ、食の基礎的学習、それぞれに持ち寄った調理品の合評、給食の試食、食の智恵や工夫の交換、子どもの様子から見えてくる食の問題点などいろいろなテーマで意見・感想が賑やかに飛び交います。親は「今日の給食」として展示される毎日の給食を見ることができ、これが貴重な学習機会ともなっています。
 食のあり方を言えば、むしろ家庭でのそれがより重要になりますが、保育士と親の共同を進めるために月に3〜4回「弁当の日」を設けています。この日は、保育士が子どもたちが広げる弁当を見て、アドバイスを要する点があれば、親に率直に伝えます。参考になる弁当をスライドにして、公開することもあります。

食の大切さへの気づき

 かもめ保育園は、1986年、浜辺の民宿の一室を借りて遊びのサークルとして産声を上げました。子どもに遊び仲間がほしいが、公園にも街中にも子どもの姿はない、子どもを一人にしておくのが忍びない、と悩む親たちが週1回、2時間の保育サークルを始めたのです。
 チラシを見て集まってきた子どもたちは、遊ぶことを知らず、短い時間すら持て余す状態でした。そのころ、見学ために訪れた他園で、そこの子どもたちの発達ぶりを見て愕然としました。体のしなやかさ・強靱さ、遊びに対する意欲、そして何より、給食の時に見せる旺盛な食欲。とても同年齢とは思えませんでした。これはジックリ腰を据えてかからなければ、ということで、共に過ごす時間を4時間に延長して、お弁当を食べる時間を設定しました。食べることを重視する問題意識の萌芽だったと思います。
 親と保育士は本を読み合ったりスライドを観たりして食の学習を続けていました。何度となく交わされた議論の中から、「給食は絶対に必要だ」という共通認識もできました。しかし、「どこ」で、「誰」がやるかという具体論になると話が進展しません。
 ある年の冬、”せめて冬の山中で遊ぶ時期くらいは温かい汁物を”と当番を決め、それぞれ自宅で調理したものを冬期間借用していた山小屋へ「出前」しました。子どもたちのあまりの喜びように親の方が感激し、その次には「一汁」に「一菜」も付け加わりました。これくらいならなら自分たちでやれるかも知れないということから、「自宅で調理して園に運搬」というスタイルで給食は始まりました。献立も調理賃金も自分たちで決めて実行に踏み切ったのですが、「みんなで考え、できることをみんなでやる」という流儀は、今、かもめ保育園の伝統として定着し、給食に限らず運営全般に機能しています。

子どもたちのお弁当を拝見!

≪かもめ保育園の食育日記が放送されました≫