2021年度vol32
くじら組最後の海かもめ~夏を楽しむ~
~海での変化~
くじら組にとっては最後の海生活。子どもたちからは、「あと5回寝たら海終わるんだよ」「最後だね」と聞こえてきました。あっという間の海生活だったな、と感じています。
コンテナ跳び込み(百福)
去年の海生活から変化したくじら組の子がいます。それは百福と彩葉です。百福は去年、海に入っていてもすぐに寒がってしまい浜に上がっていました。寒がって上がってしまうのは、海の遊びが楽しみ切れていないのかもしれない、そこでどう関わっていくか考えました。大人も百福と一緒になり遊ぶ事を心がけ、今年の始めは過ごしていました。ある日、高川「くじらさんってクロール出来る人いる?手をこうやって回して泳ぐのさ」「やってみる!」と新しい事に挑戦するくじら組。だけど上手くクロールするのはなかなか難しい。みんな、やろう!という必死さは伝わりました。そんな中「百福クロール出来る?」百福「出来るよ。見ててね」と見ていると、クロールしてる!さらに息継ぎも頑張ってしようとしている!「ほんとだ!ももちゃんクロール少し出来てる!」「出来てた?石田にも見せてくるわ~。」すぐさま石田にも見せに行きご満悦な様子でしたよ。クロールで泳ぐ事が出来て嬉しかった日から、大人がいなくても友だちとボードに乗って遊ぶようになったり、海にいる時間が多くなっていきました。
息継ぎ見てて!(結菜・彩葉)
彩葉は、バタ足で泳げるようになって去年の夏は終わってしまったのですが、今年の姿は全く違っていました。海生活が始まった日、まだ海水温が冷たい中で顔をつけて泳いでいるのです。「彩葉!顔付けて泳げてるんでしょ!」それには担任ビックリ!周りにいた友だちも「彩葉凄い!」と喜んでいました。その日を皮切りにどんどん上達していき、泳いでる時間も長くなって、さらには息継ぎまでも出来るようになったんですよ。友だちと泳ぎ競争をしたり「息継ぎ何回出来るか数えてて!」とお願いされたり、去年とは違う彩葉の成長には驚きでした。
(阿部 記)
~仲間に見守られて~
子どもたちの好きな遊びに鉄棒があります。年長になり、次々と逆上がりが出来るようになると、喜んで披露し、そこで終わらない子は「連続逆上がり」をするようになります。1回2回連続で回れる子はいるのですが、彩葉は50回という記録を持って、これはいまだに誰も抜かせません。過去には、100回という驚きの回数を見せてくれた子がいました!
出来たよ!逆上がり
そんな名人彩葉は、花の鉄棒先生です。毎日のように横について自分が回って手ほどきを見せます。でも先生のようにはすぐに上手くいきません。「手をこうして(腕を曲げ、鉄棒に近づける)やるのさ!」マネをするものの「あ~~」と花。「足上げて」やっていると咲希、啓佳もやってきます。人の事になると結構厳しい口調になるのですが、当の本人は笑顔で仲間を励ます言葉で見守っていました。そしてつい先日、午睡明け「逆上がり出来るようになったんだけど」と直立不動の花がやってきました。「え!?ホント!!」「花が出来たんだってー!」周りにいた年長の子が集まってみる中「できたー!!」と歓喜の声が上がりました。ちょうどおやつ中のかにかめ組も大人も驚いていましたよ。みんな気にかけてくれていて嬉しいですね。「花、なんで出来るようになったの!?」「だってさ、かもめでやって、うちで筋肉体操してるんだよ。」家ではお馬の親子をお父さんと一緒にしているようですよ。親子で触れ合いながら、力をつけていく生活は毎晩の楽しみでしょうね。
~砂山作って、馬跳び遊び~
みんなで砂山作り
波打ち際で砂山作りが始まりました。それを察知して「スコップないからスコップ取ってくるわ」と海かもめへ走って取りに行きます。砂に円を描き、その中を掘り上げて山を作ると、「危ないから離れてね」少し離れてまた円を描き、数名ずつで山作りをしています。その数は4つ。子どもたちの様子を見ていると、普段大人がやっている事、言葉掛けや注意を促している事をちゃんと見ているんだな、と感心させられます。詩乃「水くんできたよー」と砂山にかけ晃生もせっせと運んでいると「そっちばっかりでなく、こっちもね」と催促の声がとんでバケツ係は大忙し。
砂山跳び箱
スコップは全員分ないので、スコップとバケツは交代交代でやっていて、もちろん大人の声掛けなしで自分たちでローテーションしているんですよ。くじら組の少し離れたところでは、かめ組も砂山作りをしていて「年長に負けないぞーー!」と歩雅の声が聞こえてきます。いつも年長と対等に闘争心を燃やしていて、互いに刺激し合える関係になっています。完成すると、馬跳びならぬ砂山跳びとなり、ピョンピョンと4つの山を次々に跳び越しています。「あ~」お尻が山に引っかかり啓佳の声がもれます…。ガンバレ啓佳!山が崩れてくるので、一生懸命修正する優空と跳んでくる子に水をかけ(砂山にもかけているんですよ)ゲラゲラ喜んでいる光影。日がかたむいてきた西日の中、いつまでも飽きることなく遊んだくじら組でした。
(石田 記)
腕の力で進む鉄骨渡り
波に向かって競争だ~!