2009年度 vol38
今年度も「赤い羽根共同募金」に心より感謝!
園財政が緊迫しているために、老朽化して故障が頻発したり、使用に耐えなくなったりする備品があっても、おいそれと更新できないのが悩みの種です。
また、保育環境の向上のために必要で”どうしても欲しい”と思うものがあっても、なかなか整備できないことにも歯がゆい思いがしています。
そんな中で、「かもめ会(かもめ保育園父母の会)」が涙ぐましい頑張りで度々の収益事業に取り組み園財政を支援していただいていることが保育の質を保証する大きな力になっています。ホントに頭が下がります。
同じような支援は、園外からも届けられています。
例年のことですが、今年度も「赤い羽根共同募金」を分配いただきました。お陰で、緊急を要する手当ができたり、積年の要望が実現したりするなど、子どもたちが生き生き、伸び伸びと遊び、育つ環境を確保できました。
社会を覆う厳しい経済情勢にあってなおも寄せられた浄財です。人々の厚い心を多とすると同時に、子どもたちにもその思いを伝えたいものです。
今年度の、共同募金分配金による備品などの補修・更新は次のとおりです。
共同募金分配金による備品などの補修・更新内容
■冷蔵庫
「これで、安心!」とお母さんたち
母乳の冷凍ができるようになりました。
さすが新製品、稼働音が静かで、以前のように子どもの安眠が妨げられることがなくなりました。
■掃除機
ずいぶん、楽になりました
業務用だから吸塵力が違います。掃除に要する時間が格段に短縮し、当然、労力も軽減しました。
■暖房機修理(2機)
温度調節機能が不調になった2機の分解掃除。乳児室の1機は完全復活! 順調な燃焼で、子どもに寒い思いをさせたり、 保育室を移動したりすることがなくなりました。かに組の部屋の方は、耐用年限を超え、部品の製造も中止されているとのこと。 応急の処置をしてもらい、騙し騙し何とか使っています。
■サーキュレーター
「頭高足低」の室内温度差が解消
2機設置されました。暖気が循環することで室内の温度が均一化し、ホール入り口付近や床面近くの冷や冷や感が解消しました。
■タープ
手足を伸ばして ゆっくりくつろげる
「海かもめ」で過ごす夏期の2か月間、有効に活用しています。 生活時間帯が異なる大きい子どもたちと小さい子どもたちを手狭な園舎内で同時に保育することはできないため、 従来は、年齢の高い子どもたちの着替えや絵本読み聞かせなどは屋外の炎天下で行わざるをえない状態でした。 タープの寄贈を受けてからは、子どもたちはタープがつくってくれる日陰で、時には海風に吹かれて心地良く過ごしています。 親も保育士も、子どもたちをいくらかでも紫外線から守ってあげられることを喜んでいます。
■料理鍋
やがて、子どもたちの「美味し~い!」が…
15年間も使い続けた結果、鍋底が凸凹になってしまったそれまでの鍋に比べて、調理時間がとても短くて済みます。最初、取扱説明書に書いてあった「従来商品より加熱時間が短い」という記述を念頭におき、頃合いを見てフタを取ってみたのに煮すぎてしまったこともありました。その反面、火を止めたあと鍋が(つまり、出来上がった料理が)冷めにくく、ウッカリ手を触れて火傷をしたことがあるほどです。 厚みのある鍋には、料理を美味しくしてくれるという思わぬおまけがあって、子どもたちの「お代わり!」が多くなりました。
多くの方々の暖かいご支援があって始めて、子どもたが笑顔で健やかに成長していけるのだ、ということを忘れないようにしたいですね。
新しいタープが届いて、園舎裏庭に初めてセットしたときのこと。
手が足りなくて、子どもを送ってきたお父さんに手伝ってもらいました。
そのお父さん、ビックリして言いました。
「これ、どうしたの?」
「共同募金からの贈り物です」
「かもめのものでないみたい。かもめって中古に決まってるしょ。人にもらったりリサイクルショップで買ったり…」
あとから来た人たちも、
「これ、新品! しかも、メーカー品だよ」
「新しいのって、かもめに似つかわしくない」 かも知れない。有り難さが倍増しました。
(記 髙川)