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かもめニュース

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2007年度〜2011年度

2009年度 vol36-2

(高川の保育日誌から)

さるかに合戦 先輩お母さんの「友情公演」

 ちょうちん祭りで「さるかに合戦」を歌うことに決まったとき、11年前、親たちが卒園式に「さるかに合戦」の劇で好評を博したことを思い出しました。その一部でも子どもたちに見せてやりたいと思い立ち、当時の出演者(佐孝さん、斉藤さん、堀内さん)に再演をお願いしたところ、快諾してくれました。
 第1園舎と第2園舎が舞台です。一般の劇場なら、幕間(まくあい)に大道具を代えたり、回り舞台で場面を転換するところですが、「かもめ劇場」は第1幕が演じられたホールから第2幕を演じる第2園舎へ言葉巧みに「観客」を移動させてしまいました。
 先輩母さんの熱演に引き込まれ、子どもたちはスッポリ民話の世界にはまっていました。

子どもの感想

・(カニが鎌で稲刈りをしている場面で)あの鎌で何をされるのかと思って、恐かった。カニの頭にマジック刺さっていて恐かった。(優佑)
 (マジックは、カニの目玉だったんだよ)

・サルの住み家へ行くとき(第一園舎から第二園舎へ移動するとき)、行ってみようかと言われたけど、どこへ連れて行かれるかと思ってドキドキした(芽生) 
(みんな直ぐに反応しなかったのはそのせいだったのね)

・カニの家へ行ってみるかい? と言われて面白かった(結晶)

・臼が飛び出してきたのがすごく面白かった(風花、響、純花)

・サルの顔が面白かった(風花)

【小話1】オッパイ あるの? ないの?
子どもたちが、「男だ、女だ」と賑やかに言い合っている。
「樋詰は女なんだよ」とバカなことを言って話の輪に入り込んだ。
子どもたち「違う、男だよ」
堀内「髙川は男か女か?」
  「男!」、「女!」と意見が分かれる。
髙川「髙川は女だよ。オッパイあるモン」
樋詰「芽生は男? 女?」
芽生「女」
樋詰「え~っ、オッパイ、ないしょ」
芽生「今はないけど、大人になったらあるモン」
堀内「堀内は大人だけど、オッパイないなぁ」

(翌日のこと)
 給食を作っていた堀内が背後に視線を感じて振り向くと、カウンターから身を乗り出すようにして自分を見つめている結晶がいた。
「あっ、あるわ」
と言って、ホールへ駆けていった。
しかし、直ぐ戻ってきて、入室禁止になっている給食室に入るなり、堀内の胸に触り、
「やっぱり、あるわ」と言って出て行った。

(翌々日)
 年長の7人がドヤドヤと来て、いきなりみんなで堀内の胸に触り、「やっぱり、ある、ある」「あった、あった」と銘々に納得顔をする。
 堀内は、自分の控えめな胸がズーッと子どもたちを悩ませていたのかと改めて思い、2日がかりで存在を確認してもらったあたりをジッと見るのだった。

【小話2】有る 無し Part 2
彩世(高川の歯が欠けているところを指さし)「ここの歯、どうしてないの?」
髙川「甘いもの食べ過ぎたからなくなったの」
愉知郎「あのね、ユッチね、アイスクリームやチョコレート食べても、すぐ歯みがくから、だいじょうぶだよ。髙川もすぐみがきなさい」
髙川「甘いものを食べすぎたら、歯みがいても歯は弱くなるんだよ」
彩世(口をのぞきこむようにして)「髙川、歯あるときもあるね」
髙川「今日、忘れてきたのさ」
彩世「?????」
和弥「じいちゃんの歯、とれるんだよ(と、言いながら自分の歯をとろうとして)、なごの歯、とれない」
【小話3】激闘 激走 30分超!
 かに組とかめ組の子数人がホールで「しっぽとり」をして遊んでいました。
 次々にしっぽを取られて、最後に、泰資朗(かめ組)と咲仁(かに組)のしっぽの取り合いになりました。
 足の速い二人は、なかなか勝負がつきません。頭や額から汗が流れ、、息も上がって、ハア、ハア。この間、30分を優に超えている。まだ、延々と続きそうですが、そろそろ止めさせなければ。
 「二人ともスゴイね! 今日はこれくらいにしておこうか」と言うと、二人ともうなずいて、長く長く続いた闘いは幕を下ろしました。
 泰資朗の目にうっすら涙が滲んでいました。足が速いことを自負している泰資朗としては咲仁を捉えきれなかったことが悔しいのでしょう。 この負けん気が良い。
 それにしても、スゴイ! 二人とも、こんなに夢中になれるなんて。

(記 髙川)