2008年度 vol26
《高川保育日誌》
「赤い羽根募金」のプレゼント
い草のゴザで すやすや お昼寝
大きな荷物が届きました。
子どもたちが「なに? なに?」と寄ってきて、中味の当てっこです。「お菓子だ!」「コマだ!」と、自分が欲しい物の名前が次々と出てきます。誰だって、中にゴザが入ってるなんて思いもつきません。
ヒントを出します。「フワフワして気持ちいいもの」、「いい匂いがするもの」、「寝るときに使うもの」。最後のヒントで、荷物のフタをチョッと開けて匂いを嗅がせると、数人から「ゴザ!」という正解が返ってきました。紐を切り、ダンボールを開けると、ゴザが出てきました。「ヤッター!」と、我先に手を延ばします。
これまでは、毛布の上にバスタオルを敷いて寝ていました。これからはネームを付けてもらって「マイ・ゴザ」です。
い草の良い匂いが充満する部屋ですやすや入眠、いい夢を見ているのかも知れません。
ゴザは、「北海道共同募金会小樽市支会」から贈られたものです。かもめ保育園は、これまでも同会からたくさんの品々を寄贈されています。室内アンプ、暖房機、水洗トイレ、OHP、杵・臼、デジタルカメラ、ビデオカメラなど、どれもこれも施設と保育には欠かせないものばかりですが、全部、道民の浄財によるものです。
日ごろ、ともすると忘れがちですが、私たちの保育事業は社会に支えられて存在するという事実を、折に触れて思い起こし、感謝を新たにしたいと思います。
「ジシン」は大事…、一大事!
折り紙を折っていくと、昨日は出来なかったのに今日は出来る、ということがあり日増しに自信がついてきます。
藤原が「折り紙って、こんなにも自信をつけさせるんだね」と、髙川と話していました。「そう、そう。自信になるよね」
南斗が「エッ! ジシン(地震)? どこ?どこ?」と、今にも逃げ出しそうな慌て方。
小さな声で話していたつもりなのに…。耳ざとい。
「樋詰紀九子」問題
かめ組とくじら組に紙芝居をみせることになりました。紙芝居を置く台などをセットしていると、かめ組の子が何を思ってか「今日は、ヒヅメ キクコが読みま~す」と大きな声を上げました。髙川が「え? 樋詰紀九子ということは、樋詰と髙川、結婚したんだね」と言うと、すかさず二つの反応が。
《その1》 結晶が、「いやだ! だめ!」と、怒りをあらわにして髙川に抗議しました。
最近、「お母さんはいい人と結婚して良かったね」と言い出してお母さんをビックリさせた結晶です。結婚のイメージがおぼろげに浮かんでいるのでしょう。それを壊さないで欲しい、というアピールだったのかな。
《その2》 「樋詰紀九子!」と騒いでいるみんなに向かって、陽太が「髙川は、ばばあだろう」と言い放ちました。みんなより一段高いところに陣取り頬を紅潮させています。もともと温和しい性格ですから、髙川と目を合わせないように横を向いてしまいますが、そんな陽太が意を決して言ったのでしょう、”不釣り合いだ!” という思いから。
何気なく口にした冗談から、はしなくも子どもの成長のあかしを見ました。
もっと速く
大きな子どもたちが浜で遊んでいる様子を久し振りに見て驚きました。駆けっこをしていましたが、とても速くなっていました。くじら組とかめ組、それぞれにみんなが速い! 2か月で、こんなに力がつくなんて。
「スゴイ!」「速い!」と思わず褒め言葉がでました。
和奏は、帰宅のとき家に近づくと降ろしてもらい、家まで走るのだそうです。大志もお父さんに頼んで走り始め、南斗と咲仁が加わりました。
”もっと速く走りたい” という欲求がそうさせるのでしょう。
夏を惜しむ
思い切り遊んだ「海かもめ」
たくさんの思い出を残して… (写真 9月11日)