2017年度 Vol34
大きな大きな木がドッシーン!! ド迫力に息を飲みやがて大歓声の子どもたち
大木が斜めに傾き始める
音をたてて倒れ、雪煙が上がる
倒された木に乗っかって大興奮
1月24日の午後、、山小屋駐車場の大木を高川オジさんが伐り倒した。くじら組とかめ組は年に一度、ワオーの森で木が伐り倒されるシーンを見る機会があるが、これはシイタケのホダ木を採るため。今回は、駐車場を貸してくれ除雪もやってくれている三浦さんからの、「樹液が滴り落ちてきて車を汚すこともあるし、伐り倒しましょう」というご配慮を受けてのことだった。ワオーの森での伐木とは違い、根元の直径が60センチくらいもある大木だ。滅多にない機会なので、園児たちに、ソリ遊びを中止して木が倒れる様子を見てもらうことになった。
子どもたちと保育士には、木が倒れる様子がよく見え、そして、どう転んでも安全な場所に陣取ってもらった。
高川オジさんとしては、こんな太い木を伐るのは始めてだし、おまけにギャラリーも意識して、かなり緊張したが、何とか思う方向へ倒すことができた。難しい伐倒に成功してヤレヤレの思いだけで、子どもたちがどんな反応をしたのか全然覚えていない。
この時の子どもたちの様子を石田は次のように言う。
作業中、日ごろのお喋りさんたちも無言です。前のめりになって、オジさんと大木に目を向け、息をつめている感じ。「メリ メリ~」という音をたてて木が斜めに傾き始めると、「ワァー!!」という叫び声。大木が雪面をたたきつけて雪煙が舞い上がると興奮は最高潮!! 「近寄っても良いよ」と言われると一斉に木に駆け寄りました。
この日は、ここまで。
翌25日、子どもたちが「マイのこぎり」をもって行う「枝払い」。以下、当日の保育日誌(くじら組)から。
昨日午後、マサルさんが山小屋駐車場の松の木をチェーンソーで伐り倒しました。みんなでその様子を見ました。今日は、かめ組とくじらさんと、その松の木の枝を払いました。かめ組は「初のこぎり」。くじらさんが先生です。岳空は啓生につきました。なかなかうまく切れませんが、手を添えて一緒に切ってやります。もう少しで切れるというところで手を離し、切り落とす瞬間はチャンと花を持たせてやるんです!マサルさんがくじらさんにやってくれているのと同じ教え方です。
「大人の背中を見て育つ」というのはこういうことなんだな、と思って見ていました。
啓生を優しく指導する岳空先生
こちらは 愛歩先生が瑞希に
払った枝をえっさ、えっさと運ぶ
以下、髙川のスマホに届いた子どもたちのコメントなどから。少し興奮気味です。
マサルさんがチェーンソーで、この木、切ったんだよ。最初、ビリビリ、バリバリっていって、ドッシーンて倒れて、そのあと煙が出たんだよ。
コウね、涙が出ちゃった。あんなおおきな木が倒れて、スゴいな~って。本当はチョッと怖かったけどね。
幸喜(かめ組・4歳児)
「この木、マサルさんが伐ってくれたんだ。」
(毎朝、当園の度に倒された樹を指さして母に教えるそうです)
樹を伐った日の夜の親子の会話。
「マサルさんの家に行きたい!」
「高川に聞いてみたら?」
「ちがう! マサルさん!」
「高川とマサルさんは一緒に住んでいるんだよ」
「なんで?」
「ウーン…、家族なんだよ。パパとママと同じ」
「??…。マサルさんの家、誰が建てたの?」樹を伐ったマサルさんに憧れて、泊まってみたくなったみたい。
蒼士(くじら組・年長児)
マサルさんはオジさんだと思ったけど、樹を伐ったり重い木を運んだり、格好いい!
マサルおじさん、「男を上げた」とばかりにニンマリ。
(構成:高川マサル 写真撮影:石田)
獅子舞が やってきた! おびえた子が 獅子になりきって…
1月23日、札幌に本拠を置く「乱拍子」の獅子舞いがやってきました。
その日、子どもたちは朝から落ち着かない様子で、「獅子 来るの?」などと確かめにくる。外遊びしている子は屋内に入りたがらない。「ホールは獅子が来るからイヤ」などと体を硬くしている子もいる。
いよいよ、「乱拍子」の一行が笛や太鼓の賑やかなお囃子に乗ってかもめのホールに現れました。その軽やかな舞いに心が浮き立ちます。
しかし、子どもたちは保育士の陰に隠れたり、保育士にガッチリ抱きついたり。おびえて泣き出す子もいて、その賑やかなこと。
理世(かめ組・4歳児)は、泣きながらも薄目でしっかり見てたのか、「去年の獅子と髪の色が違う」と、チャッカリ観察しています。その成果(?)か、昼食後、ティッシュペーパーの箱2個を合わせたうえに、牛乳パックを切ってくっつけ牙に見立て、さらにレジ袋を取り付けて獅子頭を作り上げてしまいました。
その夜、もう一人の「泣いたカラス」の晃之介が勇ましく獅子を舞う、とても愉快な画像が届きました。姉弟がバスタオルをまとい、家族の頭を噛んだり…。獅子舞の感じがとてもよく出ています。晃之介はそれを、かもめにもってきて、みんなに見せてくれました。
それに刺激を受けたか、創也と栄祐も作ってきて大もりあがり。乱拍子ブームは今に至るもも続き、将雅、幸喜、怜旺と、獅子頭づくりはとどまるところを知りません。
日ごろ、「ガラクタ工作」をして遊んでいることで、創造性が培われている…と感じさせられる出来事です。
(記:髙川)