2002年度 Vol15
森の精気を浴びて
年長「親子レク+懇談会」in道民の森・神居尻の宿
(2002年6月9日)
大自然の山懐へ。9家族37人、保育士4人の総勢41人、1歳(2日目には2歳)から40代(アッ、1人だけポツンと60代)まで、みんなチョッとワクワクしながらの参加でしたが、期待以上の満足度。(下見から予約手続きまで万事を引き受けてくれたリーダーさん、ありがとう!)
「宿」の下を流れる川に、大木が倒れてまたいでいます。いち早く見つけて、さっそく活動開始。倒木をおそるおそるわたって向こう岸へ。わたれば、崖の上からツルがぶら下がっています。われ先に「ツル登り」に挑戦です。挑戦者も”観客”も、思わず「アッ!」「アッ!」と声を漏らすほどスリル満点。
場所を変えて、山を探索します。空気の美味しいこと、この上なし。道端で、クワガタ、カブトムシ、セミなどが見つかり、興奮の絶頂です。道端の水たまりを探してはザリガニを見つけ、川で遊べばオタマジャクシやカエルに出会い、自然をたっぷり満喫します。
全山一面に貼られた芝生のうえでは鬼ごっこに興じます。大人が「ハー、ハー」息を切らしながら逃げ回る一幕も。
「野外ステージ」では、杉林姉妹による新体操の披露。みんなが息をのむ華麗な演技です。刺激を受けた年長の子どもたちは、さっそくあちこちで真似をはじめます。これは、今年の年長の側転に反映されそう。楽しみが増えました。
宿の非常階段に小鳥の巣を見つけました。巣の中には、生まれたばかりのヒナが3羽と卵が1個。興奮して巣を見に行く子どもが親鳥に威嚇され緊張する場面もありました。翌朝、1個だけ残っていた卵が、ヒナにかえっていて、またまた大興奮。ここでならではの、素晴らしい体験の連続でした。
夜、年長は親と別れて、一室にまとまって寝ました。川のせせらぎを聞きながら眠りに就きます。そして朝、耳元に届く小鳥のさえずりで目が覚めます。何ともロマンチック。(大人の、あまり詩的でない話し声も廊下から聞こえてはきましたが…
子どもの五感が写し採った数々のシーンが、それぞれの心のアルバムにしっかり貼られ、これから先なんども原風景としてよみがえるでしょう。ちょっと思いこみが過ぎるかな。
でも、子どもたちは帰って来るなり、「道民の森!」「道民の森 !!」とかなりフィーバーして、思いでのシーンを絵に描いています。
今回、何よりもうれしかったことは、年長全員が参加できたことでした。春から、おたふく風邪がはやり、どの行事も必ず誰かが欠けてしまいました。今回も、玄基がおたふくでしたが、当日ギリギリの”滑り込みセーフ”。初めて誰も泣かずにすみました。大木母が、前回の行事に参加できずに泣いた(怒った)拓のことを知らせてくれた手紙から。
どうしてオレを置いていく! (>_<)
(拓が、おたふくで休んだ日のこと)
拓:「あーぁ、みんな何してるかなー?」
母:「そうだね。今ごろ、山に登ってるんじゃなーい?」
拓:「山?」
母:「今日、ツツジを見に行くんだって」
拓:「…?!。どうして、みんなオレを置いていくんだー !! オレだって年長の仲間だろ!高川だ。高川が『みんないくよー』って。オレを置いて、みんなを連れていったんだ」(すごく怒る)
母:「自然は待ってくれないんだヨ」
拓:「イーや、おれは待つ。オレのことも待ってくれる。みんな、どうしてオレを置いていく。
悪いのは高川だ」
母:「けいじも行けなかったんだって。高川もみんなも、拓を置いていこうとしたわけじゃないんだよ。これからも、楽しいこと一杯あるから、早くなおして元気になろうね」
拓:「もう…」(やっと、落ち着く)
* みんなと一緒の行動が楽しく、自分も行けなかったことがすごく悔しかったのですね