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かもめニュース

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2002年度〜2006年度

2002年度 Vol39

2002 ちょうちんまつり

 子どもたちが待ち焦がれていた「ちょうちんまつり」です。丹精を込めて作ったちょうちんを見てやってください。
 ちょうちんを完成させるには、豊かな創造力と非常な根気が必要です。筒状の本体を、細長く切った画用紙(幅2cm、丈28cm)17枚でシェード風に覆います。本体には、お話しや体験をテーマにした絵が描かれ、「シェード」には、思いつくままに色々な絵がびっしり描かれています。「森は生きている」「孫悟空」「じごくのそうべい」などのお話しや、登山、山での遊び、合同リズムなど、さまざまな絵を描きました。

 子どもたちは全員が、最初から最後まで自力で描き終えました。何を描くかのヒントは、全く与える必要がありませんでした。
 ちょうちんは、薄い紙で作ると形になりません。そこで例年、子どもが2枚重ねで切れるギリギリの厚さの紙を使っていますが、それでも扱い方次第で形が崩れてしまいます。長年、悔しい思いをしてきました。それが、今年の2個目は、今までよりも格段に厚い紙に挑戦…、見事に切れました。
 ちょうちんづくりが始まると、子どもたちは高川の勤務時間が気になります。遅番だと午後も描けるからです。「いつまでも描いていたい」と言います。そのうちに、「高川のうちに泊まらせて。そうしたら、一日中描いていられる」と言うほどに。
“専用の部屋があったらなぁ”と悔しい思いがする。そんな時、隣家の買収が決まったという話が子どもにも伝わり、大喜び。
 2個目を作った子もいたのですが、半数は1個で満足していました。それが、20日に、「ちょうちんまつりの時、ホールを一回りしてちょうちんを見てもらおう」と、翌日の打ち合わせを始めると、一斉に
「もう一つ作りたい」「作らせて」「今から作っても、明日まではできないよ」「作れる!」
と、やる気満々。

 作り始めると、意欲があるだけにすごくスピーディです。経験による力の獲得と蓄積を目の当たりにしました。取り組み始めて2時間、あたりは暗くなり退園時間が近づいてくると、「ちょうちんできるまでやるから泊まりたい」と口々に言います。でも、夜にやらなければならない仕事をたくさん抱えていて、すがるように言う要求にも応えてやれない。当日、おまつりが始まるまでに何とか完成できればいいなぁ、と願いながら子どもたちを帰しました。
卒園児の家には例外なく、自分が作ったちょうちんが吊されているのをみると、出来上がったちょうちんは、子どもたちの宝物になるのだ、と思います。

 子どもたちは、一つひとつの課題をやり遂げるごとに着実に力をつけ成長していきます。適切な時期に、適切な課題に立ち向かうことの大切さを今年も実感しました。

2002 ちょうちんまつりプログラム

入場      うた「大きな石」
点灯  
リズム     側転 フォロー・ステップ
うた      たきぎとりのうた
太鼓(年長親) 雅(みやび)
       どんどこ平和
踊り(保育士) 荒馬