1. HOME
  2. かもめニュース
  3. 2002年度〜2006年度
  4. 2004年度 Vol35

かもめニュース

kamome news

2002年度〜2006年度

2004年度 Vol35

冬 の 散 歩

 ある晴れた日。身支度をしてしじみ組の2人と外に出ました。
「さ~て、今日はソリすべろうか? それとも散歩しようか?」
 すかさず、「いーぬー」「いぬみるー!」と2人の声。
 秋には園から海に向かい、下を通る電車を見るのが一番のお気に入り散歩コースでしたが、雪が積もるともう行けません。ゲレンデ(?!)状態が悪くソリが無理なときなどは、ご近所の5匹の犬に一匹ずつ挨拶回りして歩くコースに変更です。
  「犬さん、起きてるかなー? 寝てるかな? どっちかなー?」と聞くと、柊平「あっち!」
(どっち?という問いには、「あっち」と返事をすることに決まっているらしい)
 ゴミ捨て場のカラスを目ざとく見つけた絢葉、「からす、いたー!」
 そこからは、♪カーラースー、なぜ鳴くのー、と歌が始まります。
 犬たちの前では「おはよう」と話しかけたり、雪合戦をしたり、”とんぼ”や”うさぎ”をしたり…。 大人が犬に「ごはん、食べた?」と話すと、柊平も絢葉も我先に、「ごはん、食べたのー」「バナナ食べた」と、自分の朝ご飯の報告をしてくれます。
  犬の飼い主さんや、雪かきをしているおじさん・おばさんにも、大人に言われることなく、自然に「おはよう!」と挨拶しています。2人がニコニコなので相手もニコニコ。子どもたちの笑顔って、大人を幸せにしてしまうんですね。
 秋には、もう歩きたくない、とダダをこねることもあった柊平も絢葉も、今は雪道もヘッチャラ。たくましくなりました。
 もう少しで春。たまに散歩も良いけど、雪があるうちにいっぱいソリに乗って、最近めきめきとソリ操縦の腕が上がったあさり組(2歳児)を見習って、ソリ遊びを楽しめるようになれるとよいですね。
(赤迫 記)

「かもめ座」熱演!

 突然”来園”した「かもめ座」の「さるかに」に、大人も子どもも大爆笑でした。
 幕が下りると、愛帆が「こんな面白いの、はじめて。世界一面白かった」と興奮している。「今までで、一番楽しかった」と満足げな子も。カメラ担当だった樋詰「レンズを通して観るなんてもったいなくてー。1枚しか撮れなかった」と責任逃れ。
 翌日、仕事で姿を見せた”うすどん”に、早速、年長が走り寄って、「今度、『ごんぎつね』やって!」とせがんでいました。
(高川 記)


サルはカニの子どもに復讐されれ…

“うすどん”にマイッタ!

雪まみれになって!
かめ・かに(3・4歳児)組 「ワオーの森」に遊ぶ

 2月21日、この冬初めて、ワオーの森(子どもたちには相変わらず「高川山」)で遊んだ。
 みんなが登り口に集まったころを見計らったように、小止みなく降っていた雪が止む。
 深雪を漕いで歩くにはそのための装備が要るけれど、大人4人に、かんじきとスノーシュー、それに山スキーが一つずつ、合わせて3人分しかない。猿渡が「ツボ足」(装備をつけず長靴だけ)でいくことになり、埋まらないように気を配ってソッと足を運ぶ。何とかイケそう。重量級の人でなくて良かった! 子どもは、大人の踏み跡を歩いて行けばいい。

 樋詰が先頭に立ち、小島純平君(手伝いに来てくれている青年、眉目秀麗!)が最後尾、猿渡は子どもたちと真ん中を歩く。子どもたちはもう雪まみれになりながら元気いっぱい。急な斜面も這うように登っていく。先を争って、押し倒された子が泣き出したりして…。
 さぁ、遊びの広場についた。ウッドデッキに上がった向陽が街を見下ろして「アァー、良い眺めだ」と、大人びた口調で言う。度々ここへ一緒に来ているお父さんの口まねのよう。

 早速、急斜面の尻滑り。数日前の暖気とその後の寒波で締まった雪の上に適度に雪が積もって最高のコンディション。次々と歓声を上げて滑っていき、四つんばいで登り返している。雪の塊を転がり落とす遊びも楽しそう。斜面に軌跡を描いて転がり落ちる”雪団子”に「スゴイ、スゴイ!」
 トランポリン、綱渡り、ブランコにも夢中だ。失敗して落ちても笑っている。チャンと順番を守るところがエライ! 祐介のブランコは、何度やってもナマケモノが樹にぶら下がるように体が逆さまになってしまう。「もう、いい」と言ってチョッと拗ねてしまった。
 帰りの準備をしながら見るともなく見ると、諦めきれなかったのか祐介がまたブランコに乗っている。アッ、今度はうまくやっている。うれしさで顔をクチャクチャにして駆け寄ってくるなり、「高川オジさん、高川山、水族館より面白い」と叫ぶ。
(祐介よ、それって、今まで聞いたこともない、スゴイ殺し文句だ。泣けてくるぞ。)

 「そうだね」とすかさず相づちを打つ子もいる。”ソーカ、ソーカ、みんな良い子だ”と気分を良くしていたら、爽駿が「水族館の方がイイ」と反抗的なことを言いだした。
 それがキッカケで、「2回行った」「3回も行った」と、今いる場所を忘れて水族館へ行った回数の競い合いになっちゃった。いきなりの形勢逆転にシュンとなるオジさん―。

 やっぱりなぁ。マァ、仕方ないな。でも、楽しさを想い出したら、ときどき遊びにおいで。
子どもたちを見送って小屋にはいると、間もなくまた雪が降り始めた。
(高川オジさん)