2006年度 Vol33
余市合宿レポート【1】
紅葉の山めぐりでスタート
合宿の初日は、3つの山越え(オタモイ海岸~山中海岸~赤岩~祝津 5.5km)から始まりました。今年は天候に恵まれた園外保育が多く、山にもいくつも登ることができました。登れば登るほど登山が好きになった年長は、この日も
「春香山に比べたら全然へいきー!」
「足全然疲れないから」
「あ~きだよ あきだ~♪」とうたもでるくらい軽々と山を歩き続けました。色づき始めた山道は歩いていてもとても気分がよくなります。円花と麻妃桜は、紅葉した葉っぱを拾って「きれいだね」
「こっちもきれいだよ」と見せ合ってにこにこ。
雄太、向陽は木を見ながら「あっ、くまげらの穴あるよ」
「こっちもいっぱい穴あるよ!」と眼をまんまるくして、あっちこっち指差しながら大興奮。実は『くまげらのもり』という本を読んだばかりだったのですが、その中に出てくる木とそっくりだったのです。その後も二人は楽しそうにずーっと「くまげらの穴さがし」を続けていました。
朝から一緒に登山をしていたかめ組とは昼食後、赤岩でお別れして、祝津へつながる山道は年長だけになりました。
「どんな色の葉っぱがあるのかな?」
「黄色でしょ、赤でしょ、茶色でしょ、あ~ この色わかんない」
「大きい葉っぱはどれかな?」「ホウの葉だよ」「この形おもしろいね!」会話が弾んでいるうちに、「みんなが歩いてきた山はあそこだよ」
切り立った崖のギリギリのところから身を乗り出して見ると、2つの山が見えました。
「今いるところが三つ目だよね」と子どもたちも鉄塔の3本並んでいる山の方を見ながら実感していたようです。赤岩の絶景ポイントから海を眺めていると船が出ているのが見えました。船の話しをしていると「船に乗ったことなーい」「船にのってみたいな~!」とみんなが言い出し、早速みんなが乗れそうな船を捜しに行こうということになったのです。 そこからの足の速いこと速いこと!
「木の船ポンコラショ」「土船ザックラショ」『かちかち山』の船のシーンを思い出したのかこんな声が飛び出してきました。子どもたちはどんな船を想像していたのかな? あっという間に祝津につきました。
海にかかる虹をみた!
船着き場で、今か今かと遊覧船を待つ子どもたち。船が見えると「あれだ~!」と大喜び。ドキドキワクワク船に乗り込むと
敢大「この船沈むんだよね~」
直輝があわてて「そしたらここから水入ってくるしょ!」
敢大はどうやら潜水艦だと思ったようです。ひとまず中に入っていましたが、動き出すとすぐにデッキにでました。
「うわぁ~!!」海に虹がかかる瞬間を見て大興奮。少しずつ伸びて、海に橋ようにかかったときには思わず拍手したほどでした。お楽しみのカモメの餌をあげるときは、はじめのうちはおっかなびっくりだったのに、
響貴「うわっ、指までかまれた!」 円花「こわいけど、なんとかできた」
と手渡しで、カモメにキャッチしてもらえたことを同乗したお客さんに褒められたりして大満足の子どもたちでした。
【石田記】次号に続きます。