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かもめニュース

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2012年度〜2016年度

2013年度 Vol33

高川の保育日誌から

卒園まぢか 子どもと共に課題見つめて

1月10日


雪にまみれて遊ぶ

 「自分で考え、自分で行動する」が、できていない。
 子どもちには、他のことはともかく、このことが最も大切…、これを身につけてほしいと願って接してきたつもりだったのに、愕然とした。
 みんなが「水彩画を描きたい」と、ホールから二人組で机を運んできて思い思いに描いている、そのまわりをただ歩き回っている子がいる。
「どうしたの?」と聞くと、
「机がない」
「どうすればいいか、わかるよね」
「うん」
 しかし、行動に移られない。
 別な、絵(?)を描いている子に目を移すと、絵筆に水をつけてただ塗って(?)いるだけ。
「どうしたの?」
「………」
(やや間を置いて)
「絵の具がない」
 こんな有り様を見て、”なぜ、今、こんな状態 ?!”
 ウワー、これは大変だ。
 保育を見直すとともに、家庭でも子どもへの接し方を見直してもらい、一緒に考えていかなければ。

1月18日

 昨日の年長父母懇談会で、1月10日の保育日誌(「自分で考え、自分で行動する」)のことが話題になった。子どもの姿をきっかけに、子どものために生活を深く見直している。《親としての愛情》を感じて、先ずは安堵する。

 (以下、その件に関して寄せられたメールの一部を紹介します。)

昨日は遅くまでありがとうございました。
気持ちもしっかり切り替えられ卒園に向かえそうです。
…私はこの10年間、お風呂洗い、お米研ぎ、雪かき、洗濯物干し、をほとんどした事がありません。
R介が7年間お風呂掃除、今は毎晩お米研ぎ、雪かきは父とR郎。R郎はこれに洗濯物干し、Sは新聞を取るのとお風呂洗い。お手伝いはこれだけではありませんが…生活の中で子供達がいないと生活していけないな~と思う程です。
そして、それは当たり前だけれど、たまには感謝の言葉も出してる。つもり…
生活を家族で楽しみ、みんな必要で居場所がある…と、いう気がします。
ちょっとした事ですが…ずっと続いている事は凄いな…とも思います。そして、これはかもめが教えてくれた事です。
最近、かもめでスライドの仕事をしているのでR介とR郎がSを見てる事があります。その時は2人で分担しながら、外遊び、お昼を食べさせ、絵本を読み、お昼寝させ、一緒におやつを作り食べてます。父や私が一緒にいるよりずっと偉いし楽しそう〓
かもめでの生活はこうして楽しい時間を楽しめる人になるんだな~と思うし…、毎日の生活に流されがちな私達大人もはっと気付かされます。忙しくて、家がぐっちゃぐちゃの時もありますが…。
我が家はみんな楽しそうで有難いです。
かもめに感謝ですね〓
私はこんな子供達を見てるのでSも大丈夫。と、信じてます〓
長々すみません。  (My 母)
懇談後、どうしようかな~という気持ちで帰宅し、とりあえず気を取り直して夕飯の用意をしました。
餅つき後、Sがキュウリをおろしたいと言っていたので、キュウリを買ってきたことを伝えるとヤル気に。早速キュウリをおろしてました。
ちなみに私はキュウリをおろしたことはありません〓
サラダを作ると言ってやり始め、最初はどの位の量をやったらいい?と聞いてきたんだけど、どんなサラダを作るかで変わってくるから、Sが決めたらどう?
と私もキュウリが惜しい気持ちを堪えてみたら、2本おろしていました。
おろしたキュウリなんて青臭くて、どうなんだろう? とも思ったけど、言わずにグッと堪えてました。
 次にマカロニちょうだいと言ってきて、茹で方を教えてマカロニを準備して、私が料理してたハムとキャベツの千切りをちょうだいと言って持って行き、お皿はコレがいい!と言って、盛り付け、ゴマドレッシングをかけるんだ~と自分で全て考えてやっていて、今までの私の関わりを改めて考えてさせられました。
 今までだと、手伝うというスタンスで私がして欲しいこと(例えばキュウリ1本切っておいてだとか、このお皿に盛り付けておいてだとか、味はマヨネーズを和えたほうがいいんじゃないとか…)をやってもらう事が多かった気がします。
~しなさい!とは言わないけど、~したらいいんじゃない?とSに言うのは、同じことを言ってるんだなぁと…
何度も「今日の料理の中で何が一番美味しい?」と聞いてきて、あまりサラダを好まない父にも、「サラダ」と言わせるくらい。
全て自分で考えて作ったサラダが嬉しくて、かなりハイテンションになったSに私も嬉しくなり、皆さんにメールしました。
本当気がつかないけど、(考えられなくしているのは)こういうことの積み重ねなのかな?と感じました。日常でのヒント、ぜひ気がついたら教えて下さいね!  (Na 母)
途中から参加したので、あまりわかってませんが、日々の生活が大切なんだろうなと感じました。
普段、一緒に生活してても、あまり主人と話さないのですが(たぶんこれも我が家の課題。家族皆が私の顔色を伺って生活してるのが現状)、今夜は、今後Yに対して怒ったり突き放すのではなく、ぶれずに毅然と要求したいと話し合いました。(話し合いというよりは、私から主人への業務命令?)
振り返ると、Yというか我が家の課題はずっと変わらないな….
進歩してない気がするけど、これはこれからもずっと私の課題なんだろうな….
懇談があるから気持ちがリセットされる!ありがたや〓  (Ma 母)
自分に自信がもてず、誰かの意見に流され、次にどうしたら良いのか考えられず、「困ったアピール」をすることで救いの手が差し伸べられるのを待っている。
今日の懇談で示された課題は、まさにMにドンピシャリ〓
「真ん中っ子」だから「繊細」だから、しっかり目をかけて…と絶えず思っていたけれど、それがMの甘えや母への依存に繋がっているんだろうなぁ〓 だから仲間との絆も弱いと言うか…
M「自立」のためにできること、父と二人で心がけること。
・指示をしない
・余計な口を挟まない
・具体的なことばがけではなく、自分で考えて行動するように声をかける
・怒るのではなくきちんと毅然とした態度で要求する(甘えている時は特に、怒りたい気持ちになってしまうので我慢我慢〓)
そして、今更ながらだけど、かもめ生活に没頭できる環境になっているか?もう一度家を整理する。
明日からは、そんなところを意識して生活してみようと思う。
最後の合宿、どんなビックリお楽しみを準備してあげられるかなぁって、考えたりもしていたけど、そんなことより家庭でやらなくちゃいけないことがあるってことだよね。
残り2か月ちょっと、悔いのない年長生活を送らせてあげたい〓
「私、本気で変わらなきゃ」と思った重たい良い懇談でした。
自分自身の課題整理と決意を込めて、みんなにメールしちゃえ~  (Ya 母)

1月20日

S「”思い出巻き”をつくりたいんだけど」
高川「そう。みんなと相談してみたらは?」
S「みんな、集まって~!」 (何度か大声で呼びかけ、みんな集まる)
S「思い出巻き、つくりたいんだけど」
全員(声をそろえて)「いいよ!」
高川「思い出巻きの他に作りたいものないの?」
「ラーメン!」「焼きそば」「豆腐」など、メニューが出るたび、「いいね、いいね」と全員が賛同。
高川「やっぱり、一つしかできないな」(話し合いの末、「思い出巻き」に決まる)
K「去年はへび年だったから『へび巻き』だったけど、今年は午年だから『馬巻き』にしよう」
みんな「どうやって、馬にするのさ?」
K「作れるよ。いつもは忙しいけど、日曜日だら作れるから、お弁当の日にもってくるよ」
 「作れる」、「作れない」で揉めて、思い出巻きにどんな具を入れるかでまた揉めて、果ては、ラーメンに入れる具とゴチャゴチャになって話がまとまらない。
B「去年は、みんな力を合わせて作っていたよ。力を合わせることが大事なんだよ」
T「みんな、勝手なこと言わないで、考えてから言ってほしい」(いいぞ、いいぞ (^_^) )

1月23日

S「思い出巻きのとき、堀内さんと作りたいから電話する」(了解を得たらしい)

1月27日

 Kが「馬巻き」を試作してきた。残念ながら、開けてみたらグチャグチャになっている。Kの悔しがること! 絵を描いて見せてくれたが、尻尾や足もついていて、確かに馬だ。さすが、K!

童夢コンサートで Na 変身?

 しじみ組(1歳児)のNは、お母さんといるときは抱っこされていることが多いし、一人でいるときは指吸いをしている。そのNがコンサートの場では、お母さんから離れてきちっと正座して太鼓を聴いていて目を引きました。コンサートの後、何人もの人がその姿に心を打たれた…と話していました。
そのN、その翌日から大変身。「両生這い」やその他の動きに明らかに変化が生まれました。太鼓の持つ力って凄いなぁと感じました。

名人位を目指す「達人」

コマ大会にOB登場

 先の「童夢コンサート」にかもめOGが元気な姿を見せてくれましたが、恒例のコマ大会もOBが盛り上げてくれました。
 「達人」免許の保持者・I.K.君(中学3年)が今年も参加してくれ、いろいろな妙技を披露しました。来年も新しい技をもって参加すると約束してくれました。
 「達人」の上には「名人」があるそうです。まだまだ高みを目指すのでしょう。

高川オジさんの帽子

その匂い たまらな~い

 あるとき、Yが高川オジさんの野球帽を取って鼻に当て、「臭い、臭~い!」と大声を発し、みんなにも「臭いぞ、臭いぞ」と触れ回った。オジさんは赤面するばかり。内心では、「自分の胸に納めておけばいいべや。Yも人が悪いなぁ」と恨めしく思った。
 それ以来、Yはオジさんを見ると、獲物を見つけたように駆け寄ってきて帽子を奪い取り、「臭い、臭い」を連発しては投げ捨てる、というようになった。
 解せないのは、「臭い」という割にはイヤそうな顔ではなく、それどころか何か嬉しそうに帽子を鼻にあてる…ということだ。
 アレ? ヒョッとして、Yは本当は好きなんだな、オジサンの汗に汚れた帽子の匂いが。ウン、そうなんだ。良い匂いなんだ、きっと。

やがて、それがオジさんの勝手な思い込みではないということが証明された。ある日の食事時、年長のテーブルに仲間入りしていたら、Yが例のごとくやってきて、「臭い、臭い」を始めた。すると、Cが床に投げつけられた帽子を拾って鼻に当て、「レモンの匂い!」と叫んだ。それをきっかけに年長のみんなが帽子をリレーして、「イチゴの匂い!」「バナナの匂い」(バナナは匂うか?)と思い思いの果実の名を口にする。

 オジさんの喜ぶまいことか。天にも昇る心地。
 もう、汗臭いとか、加齢臭だとか、そんなこと言わせないぞ~ (^_^)/

(この項 高川オジさん)