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かもめニュース

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2012年度〜2016年度

2014年度 Vol24

いよいよ運動会です

各クラスの様子を紹介します

いくら しじみ組

1.2歳児クラスの遊びの中に戸板登りがあります。足の親指で板をしっかり蹴って登る。この時期の発達には欠かせない大事な遊びの一つです。
 春の頃は四つ這いで登っていた理世は海の生活になると、立って登るようになり、その後のシューとすべり降りるのが大好きになりました。隣では晃之介が高バイでスタスターっと登ってきます。その姿は、足と腰に力がついてきたのがよくわかります。でもすべり降りる時は少々慎重な足取りになります。
 幸喜は4月当初、ゆるい傾斜から始まり少しずつ角度を高くしていき、今では、介助なしで登れるようになりました。頭から両手を伸ばしオモチャを追って降りていきます。
 9月に入園したばかりの紗幸は、少しずつ慣れてきて泣かずに遊べるようになってきています。第2園舎裏に新しくできた階段と滑り台を登って気持ちの良い芝生の上でハイハイするようにもなってきました!!
 運動会の日は、いつもとは雰囲気がかなり違うので普段の姿と笑顔がどれだけ見られるかな・・・!?と思っていますが、どうぞあたたかく見守って下さいね!!

[記 石田]

それ、ひっぱれあさり組

 あさり組の障害物競走は、タイヤ引きです。タイヤの重さは6kg。2歳児クラスの子たちが引っ張るにはなかなかの重さです。
 今年のあさり組、海では砂浜を歩くのがやっとの子どもたちが多くいました。そこで遊びの中で脚力をつけさせたいと思い、海遊びはもちろん、毛布に友だちが乗り引っ張るという遊びをしました。始めは1人が乗ると、3人掛かりでやっと引っ張る子どもたち。そこから3人が2人に、2人が1人にとなってきました。悠里、木乃花はよく2人組となり、引っ張り手と乗り手が1回走ると交代。直生は、しじみ組の理世が乗るとグッと力が入ります。蒼士、幸大は2人とも毛布にのって「ひっぱって~」と言い合ってる間にケンカになることがよくありました。
 自我が拡大から充実へ向かう頃、子どもたちが持っている力を充分に出しきるため、斜めの姿勢を獲得します。そこでタイヤ引きがあさり組の障害物です。本番間近、タイヤを引く縄を自分たちで選びやる気満々の子どもたち。どんな姿を見せてくれるか楽しみですね。 

[記 樋詰]

かに組

 「ヨーイ ドン!」どこにいても、その合図で走りだす子どもたち。
砂浜ではスタートラインから砂に立ててあるアミを回って、相手を決めずに誰にでもタッチされた子はそのまま走りだしていました。そのうちに落ちている小枝をバトンにして数人でのリレーがつながるようになり、だんだんと参加する子が増えてきました。順番も少しづつ理解できるようになり、今までになく真剣さも見られ応援する子も出てきました。
みんなで関わって遊ぶことが楽しくなり、「リレーもう1回やりたい!」「また明日やろう!」と催促するようにもなってきました。
 張碓に戻り「ふれあい公園」で、かに・かめ・くじら組の3クラスで紅白リレーをした時、ハチマキをキリリと巻いて走り出した途端に転んでしまった晴吾。でもすぐに立ち上がってべそをかきながらも次の走者の瑞季にバトンを渡していました。以前晴吾は靴が脱げてしまったことでいじけてしまい、そのまま立ちすくんでしまいました。結局リレーは中断してしまい、いろいろ説得してもうつむいて走ろうとしなかったこともありました。また障害物競走で、机ジャンプをするのですが、砂浜でのコンテナジャンプから、跳び降りようとしたり、思いとどまったり、かなり時間がかかっていた恒太でしたが、今は躊躇せず跳び降りられるようになりました。仲間にバトンを渡そうと、転んでも自ら立ち上がって走った晴吾、跳び降りるのに「怖いけど頑張った」という恒太の心の育ちを感じました。
 バトンをもらってそのまま反対向きに走りだした子、バトンを間違えて渡した子と、なかなかスムーズに進みませんでしたが運動会では真剣に走ったり、障害物競走に取り組む子どもたちに大きな声援をお願いします。

[記 藤原]

かめ組

 かめ組からは障害物競走に丸太渡りが登場します。海かもめに丸太を出してもらってからせっせと丸太渡りに挑戦していました。張碓に戻ってからもよくやっています。はじめのうちは大人につかまったり、ゆっくりゆっくり渡っていた子たちも、今ではかなりスピードアップしています。瑞歩は初めの頃から上手に渡っていましたが何度も何度もやっているので、今では丸太の上を走っています。びっくりです。奈子は慎重派。ゆっくり確実に進みますが最後の2~3歩を走ります。「ここまでくればもう大丈夫!」と思うのでしょうね。その距離が少し長くなってます。「俺は丸太できるから」とのん気な壮。でも「百紅の見てみて」と言われて、百紅が丸太の上をタッタッと走るのを見て目の色が変わりました。丸太の上で走るポーズをしてから(ポーズはいいから・・・)ダッダッと走り出しました。何回か走っていたら、一度丸太から滑って少し慎重になりました。でもやればやるほど早くなっているかめ組です。
 ある日、裏の斜面でブルーシートの雑巾がけをしました。汚かったブルーシートがきれいになりました。「ここで何かする?」と聞くと「運動会したい!」ということで、ブルーシート上でリレーが始まりました。足ふきマットの上をとびこし前転して柵にタッチして帰ってきて次の人へ。狭かったのですが面白かったです。本番の運動会が楽しみなかめ組です。

[記 谷]

くじら組

 3回の合宿と2か月の海遊びで、思いっきり飛び込んだり、砂浜を走ったり、スコップ・バケツを使い砂山や自分達の基地作りなど、友だちと一緒に遊びこんできました。

『縄編み』

親子リズムでは、自分で編んだ縄で縄跳びを大勢の前で跳びます。半日げ編みあげた彩夢・睦でしたが、跳ぶのは皆を待っていました。意欲はあるのに上手く編めず涙があふれる春翔。途中で嫌になった桂史。編み方がわからないけど何も聞けなかった翔太郎と咲希でした。
春翔が編み始め、桂史も目の色が変わり2日かけて2人ができました。春翔「めっちゃ嬉しい!」「嬉しくてたまらない」縄が編み上がった4人は「跳びたい!」と強く思い始めてきました。
ようやく翔太郎・咲希も編み始め、皆が関わり励ました中、全員ができたのは始めてから6日目でした。その時の全員の喜び合う姿は忘れることはできないでしょう。でも、ここからが出発です。

『障害物競走から』

今年の年長児は運動会は楽しみだけれど、どこか他人事のようなところがあり、どうしたものかと考える日々でした。そして、競技種目のどれかは1人1人苦手意識があり、強く自ら飛びつく力が弱いままでした。「運動会どうする?」と話し合うと「やりた~い」と言います。「でもこのままではできないと思うよ。だって、桂史と翔太郎は大縄が苦手でしょう、睦は跳び箱と鉄棒、咲希は丸太、春翔は戸板、彩夢も丸太で止まるよね、登り棒もやってるとこ見てないし、苦手なものはやめた方がいいんじゃないかな?」と投げかけると、桂史「じゃ走るだけになるよ」夏井「それでもいいんじゃない?」彩夢「それじゃ年長の運動会じゃないしょ!」春翔「そうだ、そんなの運動会じゃないよね」と言います。「だって、皆から跳び箱出して欲しいとか、戸板出して欲しいなんて言われたことないよ」と言うと、皆し~んと静かになり顔つきが変わりました。その後子どもたちだけで話し合いを続けていました。
 次の朝、彩夢と咲希が丸太をやっていました。春翔が「戸板を出してほしい」と言ってきたり、睦が「跳び箱も一緒にやりたいんだけど」と主張するようになってきました。甘えている間は、乗り越えていけないことがわかります。
 戸板を登ってそこを越える勇気、春翔が「怖いけど桂史みたいになりたい」とジャンプをした後「今度は速くなるわ」と自分で目標をたてたこと、睦は馬跳びからも避けていたものの、跳び箱を何十回も往復して、4段を越え、皆に「4段できたら5段できるって!」と励まされ越えたのです。睦には縄跳もありました。どうしても「♪一つ跳んでま~た跳んで…」と跳んで行けなかったのです。咲希もまだまだ誘われなければやらない丸太でした。一つ一つは出来てもチームとしてどう向き合うか、自分だけ出来ればいいのか…そういう課題の中、「睦が5段跳べた~!」と翔太郎が喜んだり、「夏井~、咲希が自分一人で渡ったよ~!」と彩夢が言いに来たりと変わってきました。
 ところが、数日たつと出来ていたことが、出来なくなっていることもあったのです。ある日睦が、跳び箱も跳んでいた縄も出来なくなっていました。「睦、跳び箱はもうやめよう、このままだとケガするし、もういいよ!」と強く投げかけてみました。すると「嫌だ!跳ぶんだ!」と一発で跳び越え、縄もどんどん跳んでいったのです。朝から高川と一緒に桂史・春翔と縄跳をする睦でした。
感じたことは自ら「ここは自分でやっていくんだ」(自立)と決めた時、越えていくのではないでしょうか。甘えているうちは変わりません。そこには何一つおだてるようなものはいりません。自分で自分の力を確信して越えた時、喜びと達成につながっていくのではないだろうかと、子どもたちから教えられる毎日です。器用なクラスではないので、よく転び時間もかかっていますが、まず泣かなくなりました。そして子ども同士の中で「どうしてやらないの?」「運動会にかめと同じのにする?」等要求し合うことも出てきました。どうなるのか、ぎりぎりまでいろいろなエピソードがありそうです。

『リレーから』

リレーはやりたい、でも下のクラスを集めることができないところがありました。「集まって~」と声を出しても言うことを聞いてくれないかに組。こういうところでも本気度を試される年長でした。
リレーのアンカーは桂史と翔太郎に決まったような雰囲気の中「いろいろ変えてみよう~」と始まった24日(火)のリレー。いつもは桂史・翔太郎と一緒に走るようになるのを避ける女の子たちでした。ところがこの日は、赤組の桂史に対し白組は彩夢でした。彩夢がかなり前を走っていたのに、桂史に軽く抜かされてしまったのです。翔太郎「彩夢もっと走れるっしょ、本気で走ってよ」睦「途中で止まったよ」といろいろ言われる中、涙をこらえて泣きませんでした。次、順番を変えても良いことになったものの、彩夢「変えたくない、もう一回桂史と走る!」と主張。「いいの?」と睦。「うん絶対走る」とゆずらなかったのです。そして、負けたものの、ぐっと差を縮めてきた彩夢。「もっと速くなりたい」「もう少しだった」と手ごたえを感じていました。勢いがついてきました。
25日(木)のリレーは…今日は桂史に抜かされた翔太郎がゴール前で止まってしまい涙でした。「最後まで走って!」と言われていました。チームとしては(白)も(赤)も勝ったり、負けたりしたものの、その後も桂史と走り負けて泣く翔太郎。皆が翔太郎のところに走って行ったけど、そこから逃げて1人になっていました。「がんばったね」と言うなぐさめはいらないと思いました。まず自分で気持ちを立て直し、友だちと一緒にどう向き合って乗り越えていくのか、見ていきたいと思いました。

『運動会で大切にしたいこと』

どれ一つとってもすぐにできるというものではありませんでした。今できていても、本当に心と身体が育っていなければ状況によってすぐできなくなってしまうものです。
・不安なものにも挑戦する意欲を育て、乗り越えることで自信をつけさせたい
・自ら飛び出す力強さを持っていってほしい
運動会までのあと2日間をどう過ごすのか?苦手なことから逃げず意欲を持ってがんばっていくこと。自分ができればいいやと他人事で関心が薄かったり、泣いて避けたり、そんな姿があった年長たちがこの運動会の過程の中、どう考え、仲間としておかしいと感じたことや意見を言い合えるようになっていくのか。そして当日本番をどういう顔で迎えるのか。クラスとしても、1人1人の姿としても後半期の生活につながってくる事と思っています。
お父さんお母さんも楽しみながらも運動会をひとつの大きな「ふしめ」としてとらえてがんばりましょう。

[夏井]