2015年度 Vol.42
まめまき… おにがきた!?
2月3日節分の日。「鬼は病気や悪い心を持ってくるので、それを追い払って健康な体と優しい心とくじけそうな時にも負けない強い気持ちを持てるように」ということで、保育園でも豆まきをしました。さて、どんな節分だったかというと… …
くじら組 かわいい小鬼登場!
年長児は節分が近づくと「鬼怖い… 」と言いながらも、お楽しみがあります。いよいよ小鬼になるんです。去年の年長や、お兄ちゃんお姉ちゃんの時の鬼を思い出し、話が盛り上がります。
土曜保育の日に鬼のお面を作りました。
ペンで絵を描いて切っただけで、もうそのお面を持ってかめさんたちを脅かしに行こうとします。「待って!節分はまだ!」色を塗って毛糸で髪やヒゲも付けました。友輝や亜季の鬼は細くて顔がはみ出してしまいました。瑞歩のは目の高さが上すぎたのか首までお面がきています。春太は牛鬼、楓は個性的な四角鬼。カラフルで素敵な鬼のお面の完成です。
いよいよ当日、朝から大きな袋を持って登園してきた年長です。かめ組以下が昼寝をしたら行動開始です。各自家で考えてきた衣装を着けます。腰蓑を巻く杏実や百紅。奈子はお母さんのいらないTシャツを自分で切ったと腰みの風。陽智はヒョウ柄、壮は赤・黒鬼。金棒もそれぞれユニークです。陽智は金棒の他に大きなフォークも腰に差し、春太は金棒に包丁に打ち出の小槌まであります。皆賑やかな小鬼に大変身。
次は作戦会議。
始めにかにの部屋へ行くのですが、春太が「俺は皆が行くところと違う方から行く」と、玄関側の廊下からの侵入を希望。楓・杏実・壮も同調し、4人は廊下に隠れることにしました。後の6人が母屋からドンドン足音を響かせて突入し、その後廊下の4人が現れるという計画です。小鬼の準備を進めながらも、大鬼出現に怯える子どもたち。陽智はマットの裏を確認(去年大鬼が隠れていた)。壮はとにかく「怖い、怖い」を連発、自分の準備もビクビクしながらです。
さぁ、いざ小鬼出陣!
計画通り6人がかに部屋の戸を開けると、しばしかにさんと見つめ合い… 小鬼にちょっとためらいがあったようですが、廊下の4人も加わって脅かし始めると木乃花や悠里が号泣。続いて第2園舎へ。小さい子たちは泣いていましたが、今年のかめ組はなかなか強く、小鬼に負けずに豆をぶつけていました。
小鬼が年長に戻ってしばらくすると、窓の外に大鬼が2人いるではありませんか!
子どもたちは慌ててホールの反対側の壁に寄ります。でも楓は1歩前へ進み、入ってきた鬼に豆をぶつけました。壮が鬼につかまりました。壮は石井さんにしがみついていたので、石井さんごと連れて行かれるところでした。子どもたちは鬼から逃げ回りながらも豆をぶつけて、ひるんだ鬼はとうとう山へ帰って行きました。
陽智は「今年の鬼足が速くてめっちゃ怖かった… 」あんなに怖がってた壮は「(掴まれた時の)鬼の手気持ちよかった」百紅は「鬼のこと押したんだ。」杏実は「鬼帰れ~って言ったんだ。」去年から恐れていた友輝は、今年は強くなっていて掴まれても平気。鬼が帰った後のワラ(幸福を呼ぶという)を集めてお姉ちゃんに持って帰っていました。どの子も怖かったけど鬼退治ができた満足感に浸っていたようでした。
[谷 記]
かめ組
かめ組は 指折り節分の日を数えていたかめ組の子どもたち。3日、2日前になると子どもたちは鬼のことで頭がいっぱいのようです。夢菜「本物の鬼の時、かに(組)も豆ぶつけるかなぁ。かにもぶつけてほしいなぁ。」と猫の手ならぬかにの手も借りたいと不安そうです。一方逞しいのは男の子たち。「尻たたいてやるんだ」「こうやってやるんだ(パンチやキックの真似をして)」「そうだ、そうだ」と盛り上がっていました。
当日、昼寝明けに来たのは年長鬼。あさり組以下の子が泣いているなか、勇ましく豆を投げ付けるかめ組。瑞季は鬼から金棒を奪い取ろうと必死になっていました。みんながたたかっているそのときに「トイレにいた!」と鍵までかけて隠れていたみのり。それでも出てきてからは豆を投げていました。その甲斐あってか無事に年長鬼を退治できました。
第2園舎からホールに戻ったところで本物の鬼の登場。みんな走る走る。とにかく走り回る子どもたち。それでもなんとか鬼を弱らせて出口へと追いやり、最後はみんなで力強く「鬼は外!!」「鬼は外!!」とみごとに退治することができました。
[樋詰 記]
かに組
かに組は「節分は鬼が来るから怖いということを口にする子」と周りがその話題で盛り上がっていても「まだよくわからない子」と半々のかに組。
前日の給食の時、年長児に「かにさん、豆まき大丈夫?」と心配されるなか幸大は「鬼来たらパンチパンチーってするから大丈夫!!」と気合は充分。(頼もしい発言!)
当日悠里が家でお母さんと豆入れを作って来たというので見せてもらいみんなも給食の後に作ることにしました。悠里が先生になって教えてくれましたが、出来上がった子も先生になり、どんどん豆入れを完成させました。
午睡から目覚めた子どもたちを待ちかまえていたのは年長小鬼たちでした!! それにびっくりしたのは来美と木乃花。鬼から身を隠し大泣きです。他の子たちは泣きはしないものの立ちつくしたま、豆のあるテーブルへとりに行けず、大人の助けも借りて豆をぶつけることができました。金棒をはりきって振り回していた小鬼たちも豆をぶつけられて「まいった」と言わんばかりに(?)手を振って退散してました。「年長さんどこ行ったんだろう」「第2かな?」急に話し始めた子どもたち。ホッとした様子です。(年長とわかっていてもこわかったんだね)
ホールへ行くと落ち着かない子どもたち。すると窓の外からこちらに向かって大きい鬼たちがやってきました。来美、咲良、愛歩、木乃花は一目散に第2園舎に逃げてしまいました。残った幸大、蒼士、直生、悠里は、鬼から逃げるのに必死です。トイレに行こうとする直生の目の前に鬼が来て、そのまま動けなくなるという一大事もありました。しばらく鬼から逃げ回っていた子どもたちでしたが、「鬼はーそとー」という声とともに豆が投げられ始めると、だんだんに子どもたちのパワーに押され、鬼を追い払うことができました。鬼の姿が見えなくなったところに4人が戻ってきました。(愛歩)「ちかほ鬼みかけたけど… 」と話してきたので(石田)「来年は鬼退治たのむよ」と言うと(愛歩)「かめさんになったらね」とわらっていました。そのあとは鬼の怖さをすっかり忘れて落花生をみんなで食べました。
[石田 記]
あさり組 おにこわかったよ~!
給食後「おにがきたら豆ぶつけようね!」と三方に豆を入れ、「ぶつける」「やっつける」つもりで豆まきの順備をしました。昼寝明け年長扮する小鬼たちがドヤドヤと登場。一気にパニック状態で豆をぶっつけるどころではなくなりました。三方を渡そうにも受け取ることもできずに、あちこちで固まって大泣きする第2園舎の子どもたち。なかには大人にしっかりしがみついて離れようとしない子も。
そんななか顔をひきつらせながらも果敢に豆をぶつけていたのは麻陽でした。怖いけど鬼を追い払おうとする勇気が頼もしかったです。「あれ?理世いない?」捜しているとトイレに鍵が… 。開けて出てきたのは、みのりと理世でした。出てきた後、小鬼が理世に襲いかかると泣きながらも乱れ打ちで反撃していました。幸喜は着替え中だったのでそのまま動けず、怯えるように泣きながら耐えていました。鬼が退散するとホッとして豆を投げていた二人でした。
それからは、頭にかわいい指で角を立て、鬼が戸をあけて入ってくる場面をイメージして遊んでいた子どもたち。怖かった経験も遊びにしてしまう姿に感心しました。
[藤原 記]
しじみ組
しじみ組は お昼寝から目覚めると、大人がなんだかせかせかしていて、なんだかいつもと違う感じがする。いきなり、色とりどりの子鬼たちが一斉に部屋に踊り込んできた。
子どもたちの反応は十人十色。晃之介は大人の脚にしがみついて離れようとしない。剥がされると他の大人のところへ。仲間であるはずの創也を盾にしてまで逃げ回っていた。怜旺脅かされて漏らしている。次の日から、心なしか着替えるのが早くなった(早く逃げられるようにかもしれない)。ひよりや創也、二咲、夢芽は表情を固くし、大人の陰や部屋の片隅でおとなしくしていた。それでも子鬼は10人もいるので、泣き出しはしないが、必死に縮こまっていた。
わかっていないのか、日向や遊月、円心、玖宥はぽかーんとしていた。円心は脅かされたってへっちゃらで、豆をひたすらぽりぽり食べている。殻も普通に割って食べている。玖宥は鬼を怖がっていなかったが、落ちている豆を踏んで「痛い!痛い!」とばかりにぴょこぴょこしていた。まるで踊っているようで、子鬼もちょっと戸惑っていた。心奈は普段のじゃれつきではよく笑っているけれど、流石に今日は… … と思っていたが、こんな日でも笑みを浮かべて、かめ組さんに混じって豆を投げていた。ちょっと、というかかなりびっくり。
少し日を置いて、今度は子どもたちが指を立てて鬼の角を模して「鬼だぞー!」と部屋に踊り込んでくるようになった。よほど印象に残ったのか、ドアをバンバンと叩くのまでご丁寧に模倣して。怖かったけれど、とっても印象に残った事件だったみたいだ。今日も子どもたちは鬼の真似をして遊んでいる。
[星野 記]
いくら組
いくら組は 百福は午前中で帰っていましたが、晴子と雄貴が初参加。もちろん何が起こっているのかわかるわけもなく、雄貴は大人と一緒になっていたし、晴子は小鬼が寄ってきても「何のことやら?」って感じなので、子鬼たちも二人のことは、そのままにしておとなしく帰っていきました。来年になったら、麻陽のようにたたかうのか、それとも晃之介のように大人の陰に隠れるのか、はたまた大泣きするのか。来年をお楽しみに。
[鈴木 記]