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かもめニュース

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2017年度〜2021年度

2019年度 Vol45

「おいでおいでー」

 莉音は、雪の上を歩くのがまだ上手ではなくて、すぐ転んでしまい、いったん転んだらなかなか立ち上がれません。なので、自分から進んで雪の園庭に出ていくことは少ないのです。でも先日、年長さんが作った大ゾリに「いくらも乗っていいよ~」と言ってもらえて、他の子が次々と外へ出ていったとき、莉音も自分で長靴に足を入れ、ヨッコラヨッコラと雪の上を歩いていきました。みんなの動き出した雰囲気の中で、「私も行きたい!」という気持ちが動いたのでしょうね。
 また別の日、いつものように転んで立ち上がらない莉音に、先に乗り込んでいた海斗が「おいでー」と手招きして莉音を呼びました。すると、大人が呼んでも立ち上がらなかった莉音が・・・ヨッコラヨッコラと歩いてきて、自分でそりによじ登り、みんなと一緒にソリで滑ったのです。
 「友達が誘ってくれて嬉しい」「自分も一緒に」という気持ち、これから1歳児しじみ組になっていく時に大切にしていきたいですね。

かもめ乱拍子!?

 幼児組が山小屋に行っている間、いくら組だけでホールに行くと海斗が「おいで」と合田の手を引いて物置へ。どうやら太鼓が叩きたいようです。「よし、みんなしかいないから特別ね!」と言って出すと、海斗に続き陽太朗、莉音がすぐにやってきて、バチの奪い合い。みんな1本ずつと思って3本出すと、片手じゃ嫌なんですね。両手で叩きたいんです。友達のを取って満足げにドンドンドン!取られた子は「ん!ん!!」と怒ります。どうするかなーと思っていると、怒った子を見て、さっき取った子が1本渡したのです。そして満足げに今度は2人で笑いあいながら叩いたんですよ。友達と一緒にやるともっと楽しいね。
 3人に続いて椰々、みちるもやってきて、つかまり立ちのまま手でドンドンドン!そんないくら組の太鼓を聞いて勢いよくやってきたのはあさり組の獅子舞!さあ、ちびっこかもめ乱拍子の始まりです!畑中お手製の太鼓を首から下げ、「おー!」と叩く海斗、そしてどこからかタオルを見つけてあさり組と一緒に獅子舞で舞う陽太朗。獅子舞ブームはまだまだ続きそうです。

マネっ子名人!

来年も引き続きいくら組の灯矢以外1歳になった子どもたち。なんでも真似してやりたい姿が出てきています。雨の日みんなで雑巾をしようと出すと次々にやってくるしじみ・あさり組の子につられていくら組の子もやってきます。そして上手に拭くんですよ~!最近歩き始めた椰々は家でも雑巾をしているんだとか。なんと驚くことに、ちゃんと汚れたところを拭いているのだそうですよ!まだ出来ないだろう・・・と大人が思うこともやってしまうのが子どもの凄い所ですよね。なんでも自分でやりたい!真似したい!この時期がこれからの意欲・自立へと大きく関わってきます。大人も途中少し手伝いながら、でも最後は自分でやった!という喜びを子どもが感じる場面をたくさん作ってあげたいですね。

「くっちゃね、くっちゃね、」食べる!ねる!

 1回目の懇談でもお話しました「くっちゃね」の時期、大切にしてきたでしょうか?
かもめの生活では、よく遊ぶ(動く)ことが根底にあるので給食の時間は、どの子も待ちどおしく、全員「手づかみ」でよく食べます。最近、月齢の高い子たちは、時々スプーンやフォークで口に運んでいるのを見かけるようになりました。皿が空になると、おかわりしようと、皿を手に歩いて配膳台へ向かいます。好きなものをおかわりして入れてもらった時は、うれしくて大人に見せに来ます。その顔のめんこいこと!まだ皿をもち歩けない椰々、みちるは、空になった皿を持ち上げて大声で「はい!(おかわりちょうだい)」の合図です。顔をソースや食べカスでぐちゃぐちゃにしていても、それがまためんこいこと!
 最近、幼児食に移った煌禾は、食べることに夢中。自分の前に皿がないと、長いうでを伸ばして離れている皿もサッと引きよせてしまいます。隣の人はとられないよう要注意です。
離乳食の晴暉はそろそろ、もの足りなくなってきたのでしょう。味のしっかりした幼児食を、おすそわけすると満足気です。灯矢はまだ離乳食が続くのですが、「これヤダ」の時期になってきています。ピーマンも、コンブもポイポイ…。でも、ここを乗り越えると、また、食欲が付いてきて、よく食べるようになるはずです。
 さて、満腹になると、寝る時間。「ネンネ」と言えるようになった子もいて、自分の布団にコロンとしてタオルに顔をスリスリ、モニョモニョとなにかしゃべっていたかと思えばいつのまにか一人で入眠。指をチュッチュしないと眠れない子もいますが、大人が手をさすったり、胸の上でトントンさせたりしていると、いつのまにか指しゃぶりなしでも入眠できています。
 月齢の高い海斗、陽太郎は布団に入る最後の最後まで走りまわり、イタズラし、じゃれつき、そして、自分の布団をちゃんと見つけてコロン…。やっと静かになります。眠っている間も、途中で、起きてしまう子はほとんどいません。ぐっすりと2時間眠ります。お家で、「お昼寝しない」「夜、起きてしまう」「朝、早起きすぎ…」などの眠りのトラブルがあるときは、もう一度その原因を探ってみませんか? 遊び(動き)は足りていたか、布団は心地よいか、部屋の明るさはどうか、気持ちが落ち着いて入眠できたか、隣の部屋の物音や気配はないか…。
乳幼児にとって、食べる事と眠る事ほど大事なことはありません。でもそれは、大人の生活スタイルと非常に関連深くて、影響を受けることですよね。
0才児組からひとつ上の組へと上がる今を機会にもう一度家族で見直してみることも大切ではないでしょうか。

(合田・畑中 記)


提灯で年長の親が披露した
アイヌの踊りを踊る子どもたち