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かもめニュース

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2022年度

2022年度Vol.15

子ども祭りがはじまるよ~♪

 「かもめ祭り」の後にみんなに感想を聞きました。
「おみこしわっしょい、が楽しかった」
「俺は楽しくなかった…だって大当たりが出なかったんだもん…。」
「わたあめ5個も食べたんだ~~!」
などなど思い出がたくさん出た後、
「くじら祭りやんないと!!」「やろうやろう!」「じゃあ何やる?」と話し合いに。
 かもめ祭りを行う前は「綿あめ」「かき氷」「チョコバナナ」と食べ物が出ていましたが、かもめ祭りを満足したのか子ども祭りでは「くじ引き屋さん」「魚釣り屋さん」「ヨーヨー(水風船すくい)屋さん」の3つをすることになりました。いつものことですがみんなで話し合ってもふざけが止まらず、友だちが話しても聞けずに話す、ちょっと押したことが大きな喧嘩になる、だんだん声を抑える事が出来ず怒鳴る様な話し方になります。
「やめようか」「ヤダやりたい」とやりたいお店のグループに分かれても、お互いに話も聞けず些細な事でのケンカの繰り返し。「やっぱりやめよう」と大人が提案。
「気持ち良く出来ないし楽しくないよ」
「お神輿も片付けるね」と片付け始めると
「やめて。壊さないで」
「何で壊すの」と泣き始め、
「夏井、みんなで作ったのに片付けて良いと思ってるの」と抗議の声が。これは全員が一致。
「だって話しも出来ないし、気持ちよく出来ないから楽しくないでしょう。だから辞めよう」
「ヤダ、やりたい」
「お神輿もやりたいんだよ」
「大人なのにわからないの」まで言われましたがここから子どもたちの様子が変わりました。
「虎舞いはまだやってないところ(演目)がある」と違う演目をやることに。
「お神輿もやりたいけど重かった」(持ち手に長い竹や細い竹をたくさん使用しているので結構重たいのです)みんなでやろうとなりました。

役割を決める時には「太鼓がやりたい」と湊都、花心。緋文に「やったことないしょ」と言われ諦めようとしたものの湊都、
花心「でも太鼓やってみたい」
その強い意志に緋文も「わかった」とほかにも太鼓をやりたい子がいたのでじゃんけんで決めようということなりました。その結果、花心は負けてしまい相当やりたかったのか目には涙が。しかしその後、ドラに決まると
 「どう持つの」「これやってみたい」と笑顔で何度も叩いていました。いろいろな場面で関心を強く出さなかった花心の変化に驚きました。かもめ祭りの体験生かし、子ども祭りでは子どもたち自ら役割を決め、準備や話し合いを進めていきます。
 当日は他のクラスの子ども、大人を集め見る場所を指定しみんなの準備が整うとマイクを使わず歩雅の「くじら祭り始まるぞ〜!!」と園庭に響き渡る大きな掛け声でお祭りスタート!この数日間で仲間と一緒に作り上げてきた自信とこれからはじめるぞという強い意志を感じる堂々とした声でした。
 「わっしょい」「わっしょい」とお神輿が登場しお客さんの近くまで来るとさらに威勢のいい掛け声で「わっしょい!わっしょい!」とおみこしを持ち上げ、オープニングを飾りました。

 お店が始まると「いらっしゃいいらっしゃーい」「チケットありますか〜」「チケットくださいね〜」水風船が取れなくても「少し持ち上がったからいいよ、あげる。」くじ引きでは途中で景品が落ちても「ちょっと取れたからこれあげるわ。」と結構みんな大盤振る舞い。一方、ラディッシュすくいは、小さい子が食べに何回も来て、「食べすぎだよ〜!!」「手でとってる!!」と大慌て。きっとみんなで育てたラディッシュが美味しかったんだね。そしてあっという間にラディッシュは完売しました。ヨーヨー屋さんは水風船やポイを作り、風船の口がしばれず苦労したり、くじ引きの景品は自分たちの知っている折り紙をたくさん折ったり、魚釣りはどうしたら釣れるのかとクリップの位置や角度などを試行錯誤してようやくできたものでした。子どもたちは一生懸命作ったもので楽しんでもらいたいという気持ちだったと思います。そこでみんなから「ありがとう~」と言われたことでとても嬉しかったのではないでしょうか。


くじびき屋さん

ヨーヨー・ラディッシュすくい

魚釣り屋さん

チケット販売

 そしてプレミアムチケットとなる虎型のチケットがないと見られないエンディングの虎舞。虎役、太鼓、ドラ、さらに鳴子を鳴らす役、竹やバチを打ちながら踊りまわる役、ハチを飛ばして虎と遊ぶ役が新しく増えて12名全員での虎舞でした。踊り終わった後はみんなの拍手を受け、満足そうなくじら組でした。なんだかお祭りが終わるのがさみしい気もしますが…。
「かもめ祭り」で自分たちの要求が形になり、自信となったことで準備期間は2日間と短かったのですが、自分たちの力だけで子ども祭りを作り上げていきました。自分が主体となるとこんなにもキラキラした表情、そして張り切る姿、何よりも意欲が掻き立てられることを肌で実感したお祭りでした。こういった行事だけではなく、主体的に生活するとはどういうことか、今後も日々の生活でも考えていきたいと感じました。

(夏井・湊 記)