2017年度 Vol24
秋の年長組特集2
縄編みが完成したよ
10月3日待ちに待った縄編みを開始しました。縄編みは年長の数ある課題の中でも一番難しいと言われています。3.3m×74cmの布(ナイロンモスリン)を6色の中から2色選び、縦長に6等分に裂き3本で編んで行きます(三つ編み)。3本の布の端をまとめて縛り、3.3mある布を1本ずつくるくるっと丸めて短くする、など編み始めるまでにもやることはたくさんあり、編み方も、大人の編むのを見て覚えていきます。縄を足指で挟む力、指先の器用さ、編む姿勢を保つ腰、見て覚える模倣力、最後まで編み上げる集中力、そしてなによりも必要なのは、自分で作り上げるんだというやる気、といろいろな力が必要とされ、この課題を通して身についていきます。
待っていた分やりたい気持ちの強さと例年よりも1ヶ月半遅く取り組んだことで、やる気だけでなく力もついているのが感じられ、初日に完成して驚かされました。
次々に出来上がっていく子が増えていくなかで、なかなか自ら編みたいとならない幸大と来美。
悠里が「外に行く前に、みんな編まないと跳べないから編んで!」というと「やればやるだけできるよ」と愛歩も。仲間からの要求と励ましの声がけが出てきました。
気持ちを切り替えた来美の横にピッタリ寄り添い完成を待ちわびる直生。完成した瞬間、自分ができた時以上に喜んで、来美と共感していました。やる気が出ればあっという間にできあがりました。
それを見ていてハッとした幸大。朝のうち「熱っぽい、頭が痛い」と体調不良を訴えていたのに、リズムが始まる直前ホールから姿が見えなくなりました。見ると母屋で一人で縄とむきあっています。初めてのことです。いろいろ葛藤していたんでしょうね。
「もう少しで幸大できるよ」髙川の声に年長が母屋に駆けていき見守ります。
「できたー!」と完成と同時に大喜び。「縄跳びするー!」待ちわびていた縄跳びをホールで始めました。「外行ってくるわー」と飛び出し、その後は紅白に分かれて縄跳びリレーへと発展していました。
縄編みパン
「縄編みできたから何かお祝いしたい!」という要求が出てきたので早速みんなで話し合いました。ちょうど頂いた山ブドウで遠藤さんが作ったジャムがあると聞いて、「縄編みパン」を焼いて、みんなでおやつの時に食べようという話になりました。
パンつくりの当日はパン職人の宇野母と内久保母が参加してくれました(パン生地も作ってくれました)。
「フワフワしてて気持ちいいね~」パン生地の触感は本当に柔らか。3つに分けた生地を手で細長くのばしていきます。中心から外側に手を移動させながら伸ばしていくのだそうですが、なかなかむずかしい。蒼士が「3つの長さを合わせてね、みんな!」と声を掛けます。
3本できたら、三つ編み開始。ココア味、抹茶味、プレーンの3本で編み始めましたが、縄のようにはうまくいかないのですが、難しくても楽しんで作ることができたので、「できた!」「もっと作りたい!」と2つ目3つ目と作っていくうちにだんだん上手に出来上がってきました。
縄編み完成のお祝いだから保育園のみんなの分を作っておやつに食べました。
縄・縄・縄
自分の縄ができあがると、どんどん編みたくなった年長の子どもたちは、次から次へと作った縄を持ってきてくれました。布で長縄を編んできたり、毛糸で細い縄を作ったり、折り紙だったり、タオル地を裂いて作ったり、笹の葉で作ったり。
どんなものでも三つ編みができるようになった年長の子どもたちです。
いも団子作り
年長の畑でとれたじゃがいも。今年はいも団子を作りました。
かもめで一番大きな鍋に、ごしごし洗ったじゃがいもを皮ごと茹で、熱々のまま皮むきをしました。
つぶして、丸めて、ホットプレートで焼き上げ、いも団子の完成です。 作るのはみんな大好き!
(石田 記)
塩谷丸山登山に参加して
今回年長の引率を通して人生で初めて塩山丸山に登りました。登っている途中、コクワの実を食べたり(初めて食べました)、顔より大きい葉を見つけたり、「後ろ見てごらん!」という声で振り返るとだんだん見えてくる景色。草木や自然の恵みに励まされながら登っていきました。
正直、頂上までの道のりはとても険しかったのですが、頂上にたどり着くと目の前に広がる感動的な景色、そして達成感。これは登った人しか味わえないものであり、これらを子どもたちと共有できたことがとても嬉しく感じました。そして子どもたちにとっても登りきった達成感は心に残るものであるだろうと思います。また、頂上に達した時の子どもたちは疲れがあっという間に飛んでいったようで「サルだ!」といって岩山に登ったり、少し先は崖といったところにも行ってみたり。
下りの道は足を踏ん張らないと簡単に転んでしまいそうでしたが、みんなは走ったり時には転んだり、そして岳空や来美は転んだ時の替え歌をつくったり。あんなに登りはつらかったのに帰りはあっという間に降りてきました。
塩谷丸山登山を通して改めて、子どもたちのパワーや景色を見て綺麗と思える感性に驚かされ、自分自身も初めての体験ばかりでしたが、子どもたちからたくさん学ぶことができました。この経験を日々の保育にも生かしていこうと思います。
(湊 記)
(石田)