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かもめニュース

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2002年度〜2006年度

2004年度 Vol31

リズムが楽しい!

 年長は、この時期になると「カモシカ」「側転」「スケート」など、いろいろなリズムに取り組んでいますが、その真剣な姿勢に、”大人になってきたなぁ”と感じさせられます。 「荒馬」では、ほとんどの子が初日から「4つ足ケンケン」ができたのでビックリしました。「ちょう」「ふね」など、舞踊系のリズムはこれからの課題です。 スキップがなかなかできなかった温は、絵が上手に描けて嬉しくなったその時に自然にスキップしてしまい、思わぬところで難関をクリアーしました。
かめ・かに組(4歳・3歳)は、「兄弟すずめ」や「兄弟ポックリコ」をやっています。まだ難しくて右往左往している段階ですが、年長の代役を果たしていることに誇りを感じ喜んでやっているので、マスターするのも時間の問題でしょう。
 この日、初めてリズムを経験するという麻妃桜も、真剣な表情でスキップをしていました。
 あさり組(2歳)は、出るのを渋って見せたり、出ても途中で抜け出してマットの陰に隠れたりして保育士の手を焼かせるのを嬉しがっていますが、これも成長の証。
 今は、子どもたちが成長の階段を着実に、急速に上がっていき、園全体が活気に溢れる時期です。

大きくなったら・・・

 あさり組(2歳)のご飯どきです。
章人「アキト、タカガワに会いたかったんだ。」
高川「タカガワも会いたかったよ」
摩梨子「マリコ、大きくなったら、タカガワになるの」(話題が急展開!)
詩穂「シホ、大きくなったらサワタリになる」
武琉「タッケ、お兄ちゃんになる。年長になって小学校に行くんだ」
百合香「アカカコ(赤迫)になるんだぁ」
鈴音「レオン、お父さんになる」
 言葉も覚束なかった子どもたちが、暫く会わないでいるうちに、感情をしっかり表現したり、「将来の夢」を語ったりするようになっていました!

いつか 園にも慣れて

 日中は第2園舎で過ごすいくら・しじみ組(0歳・1歳)も、子どもたちが少なくなる夕方は、ホールに場所を移して、山小屋から下りてきたお兄さん・お姉さんたちと一緒に過ごします。年長の航平が新しく購入したエゾリスの指人形を使って純花(1歳8か月)に何やら話しかけています。遠くから眺めていたので、お話の中身は解りませんが、声を立てて笑う純花。「ウン、ウン」とうなずいています。皓大や武琉も寄っていきます。みんな航平のお話に引きこまれていくようです。
 お迎えに来た純花のお父さんにも目配せして一緒にその光景を見ました。「なかなか慣れてくれなかったのに…」と感慨深げなお父さんでした。

雛壇は最高の隠れ場所

 渡り廊下「かもめ灯台」の一郭に雛壇が据えられて、お雛さんが飾られるばかりになっているのですが、今は、隠れん坊の人気スポットになっています。子どもたちには、狭いコーナーと目かくしの赤い毛氈が姿を隠す格好の場所に思えるようです。すぐに見つけられるのに、押し合いながら折り重なるように入って遊んでいます。
 この雛壇には、泣きたくなるような秘話が…。以下は、高川オジさんのお話です。

消えた雛壇

 数日前、我が家にある雛壇を保育園に持っていって組み立てた。最後に組み立てたのは何十年も前のこととて、どうやっていいのか忘れてしまい幾度となく考え込んでしまった。
 その間、子供たちが入れ替わり立ち替わり寄ってきて、口々に「なにしているの?」攻(口)撃。だんだん受け答えするのが面倒になり、”今、考えているんだ。少し、黙っててくれ”と叫びたくなってくる。「アッ、わかった。高川山の道の階段でしょう」なんてトンデモナイ発想をする子もいるが、もう、いちいち答えるのも億劫で、「そうだ、そうだ」と適当に返事をしておく。

 「オジさん、本読んで」と絵本を差し出す子どもまでいる。「これが終わるまで待っててね」と作り笑いで応じるが、だんだん苛ついてきた。

 これではイカン、と思い直して「チョッと、そこを持っていてちょうだい」と助けを頼んでみる。みんなイソイソとやってくれる。”よしよし、この手でいこう”とほくそ笑んだが、子どもたちはそれほど甘ちゃんではなかった。今度は、「私がやる」「オレの番だ」と、我がちに作りかけの棚に手をふれて倒すやら、喧嘩を始めるやらで収拾がつかなくなり、オジさんの不機嫌は却って募るばかり。

 1時間かかったか2時間かかったか、とにかくやっと組み立てが終わる。赤い毛氈をかけて「さぁ、できた!」と言った瞬間、でき上がった雛壇の姿は目の前から消えた! 子どもたちが雛壇によじ登って押しつぶしてしまったのだ。潰れた雛壇の上でもがきながら、ビックリ目でこちらを見上げる子どもたち。これは悪夢に違いない。泣きたくなった。”子供は嫌いだ”と思った。

 しかし、すぐに”「これは階段なんだ」と思わせてしまったオレがイケナかった”と反省したオジさん、気を取り直して、ひしゃげてしまった棚板をなんとかまっすぐにしようと頑張るのだった。
(高川 記)