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かもめニュース

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2017年度〜2021年度

2020年度vol10

かに組 ワオーの森は楽しいことがたくさんだ!

4月に新しくかに組となった子どもたち。リュックを持ってかもめに来ることが嬉しくて色んな大人に「かにさんになったんだよ」と報告するほど。去年花心が新しく仲間に加わり、11名のかに組。4月の後半から5月にかけて毎日のようにワオ―の森に行ってきました。少し遅れましたが、子どもたちの様子をお伝えします!

<やってみたら、楽しいよ>

 ワォーの森に遊びに来た当初は場に慣れなかったのか、なかなか遊具に飛びつかなかった子どもたち。毎日日を重ねるごとに少しずつ遊びに向かうようになりました。
 特に驚いたのはロープ渡りです。「ロープ渡り出来るよ!!」と自信満々にやって来たのは歩雅。スイスイと渡っては全然へっちゃらな様子。後半には大人に押さえてもらわなくても渡りきっていることが何回も!それを見て刺激を受けた大喜、夕悟も最初は「こわ~い」なんて言っていたけど渡り終わるころには顔はニコニコ、ロープの上でビヨンビヨン足ぶみ(ロープがうねるほど)をしたり、怖がってる姿はどこにいっちゃったの!?と思うくらい余裕な2人です。最後のはしごのところでは「だいき、足長い・・・」とぼそり。
 「ゆうご、こんくらいやるわ!!(手を4の形にして)」渡り切ったことに満足したのかその後何回もやっている姿がありました。
また違う日、いつもはロープ渡りをする友だちをじっとみているだけだったり、やってみても半分まで行っては「もうおしまいにする・・・」と降りていたりだった湊都、緋文、心実。“やってみたい、でも怖い、けどやってみたい”という気持ちがすごく伝わってくるのです。ロープ渡りは細いロープを渡るバランス力が必要ですが風が吹いたり動くだけでも揺れるしおまけに子どもにとってはものすごく高い・・・!でも頑張ってやってみる姿は素敵ですよね。大人は見守りつつも声を掛けながら励まし続けました。ペースはゆっくりゆっくりではありますが時には涙も見せながら最後まで渡り切りました!見ている大人はハラハラしていましたが、励ましながらも見守ることで子どもが自分でできたという達成感を感じることが出来たのではないでしょうか。降りた後に「すごいね~おめでとう!!」と色んな大人から言われ、ニヤッと笑う3人でした。
 そして別の日には今まで地面にいる虫を見たりしていて、なかなか遊具にはやって来なかった花心、こころ。こころを倒木渡りに誘ってみると「ロープ渡りする」と言ったので初挑戦!自分のペースで進んでいき、最後まで渡り切ると「しじみさんに教えてあげる」と満足気な様子。帰ってきてから小さい子の大人に報告していました。嬉しかったんですね。
 花心は友だちと一緒ならやってみたいと思ったようで那帆と一緒に挑戦!渡っていてもなんだか余裕な表情。ロープの最後の一番高いところまで来ると「みんな見てー!!」と近くにいたかめ組の子たちにも声をかけるほど!「すごいね花心!」と返すと、「ナツホしか見てないじゃん!!」とそこにいた全員に見てほしかったようです。このことが自信となったのかワォーに登るペースが早くなったり普段の声も大きくなったりと遊びでついた自信が意欲へと繋がったのだと感じます。

<探検、探検、探検だ~>

 ワオーの森には遊具だけではなく、自然の楽しみもたくさん溢れています。様々な色の花や違う形の葉っぱ、鳥の鳴き声、来れば来るほど新しい発見があるのです。二つに分かれた木に隠れてかくれんぼをするみこと、「もういいよ~」と声が聞こえます。隠れる場所もたくさんありますよ~!いいところ見つけたね~!
勝さんが整備してくれた探索道へ行った時には「これ見て!」と手にすごく小さいカタツムリをのせてやって来た那帆。那帆は本当に小さな虫や少し変わった葉っぱや花を見つけるのが上手なのです。その目には大人も感心するほど!また、探索道には狭くて一筋縄ではいかなさそうな道もあり、大人もズルっと滑ったりするところを手も足も頭も使って進んでいきます。栞菜はどう進むかな?と見ているとみんなが進む道とは違うところ(自分が行きやすそうな)を見つけ、泣いたり、弱音を吐くことなくゆっくりと真剣な表情で進んでいたのです。ワオーの森に来た初めの方は足元が不安定なところを歩くことに少し抵抗があった栞菜でしたが、こんな風に変化していたことに驚きました。探検好きになったかな?
 大人も子どもも「ここはどんな道なんだろう?」「次はどこに繋がるのかな?」とワクワクするような道を作ってくれた勝さん、本当にありがとうございました!
ワオーの森では初めは見慣れない場所に少しの抵抗や戸惑いがあった子どもたちでしたが、毎日行く中で自分で遊びを見つけるなど変化したように思います。不安定な場所を歩くことで体力がつき、思うように自分の体が動くようになりました。そしてそのことが次はあれやってみよう、これやってみようという意欲となり、やってみたらできたという自信がさらなる意欲となっていくんですね。
また1回、2回遊びに行くだけではなく毎日行くことで五感が研ぎ澄まされ、「鳥鳴いてるよ」「これなんていう葉っぱ?」と声も聞こえるようになりました。自然に対する興味も広がってきたと感じています。この経験が子どもたちの心に残っていくといいなぁ。またみんなで遊びに行こうね!!

(湊 記)